世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


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ゲド戦記Wiki - ジブリ映画「ゲド戦記」に対する原作者のコメント全文(仮)

映画「ゲド戦記」については、過日の感想以外特に付け加えることも無いのですが、たまたま見かけたこの原作者のコメントがなかなか切なくてしみじみします。

原作者のル・グウィンさんが映画「ゲド戦記」の出来に“がっかり”されたことがコメントの端々からよく伝わってきますが、その中でも、ぼくが特に同情するのが次の二点です。

ひとつは、ル・グウィンさんは宮崎駿さんに映画化して欲しいとオファーしたのだけど、「駿氏は映画製作から引退するつもり」として断られた。
なのに、駿さんは結局引退せず、「今は別の映画を撮っている」というくだり。

これが本当なら、ル・グウィンさんからすれば、そりゃあひどい話ですよ。
デートのお誘いをしたら、「ちょっと体調が悪くて・・・」と断られ、それだったらしょうがないやと諦めたら、実は別なやつとデートしてました──みたいな?
あるいは、ひがみっぽい見方をすれば、結果的に、「駿に作らせるまでも無い。吾郎で十分だ」と言われているようなものです。
「このこともわたしの失望を大きくしました。早く忘れてしまいたい出来事です」とコメントされる気持ちは非常に良く分かる。

そしてもうひとつは、「プロジェクトはつねに駿氏の承認を受けながら進められるという印象があり、また実際、先方もそのように保証していた」はずなのに、ふたを開けてみれば、「駿氏は製作にまったくタッチしていなかった」というくだり。

「吾朗氏はまだ1本の映画も製作したことがなく、わたしたちは大いに失望するとともに、不安を覚えました」とコメントされていますが、そりゃあ当然です。
「宮崎駿に映画化して欲しい」というオファーに対して、(息子とは言え)まったくの素人を代役に立てる神経からして、そもそも疑う。
普通ならこの時点で「この話は無かったことに」となって当然ですが、それでもゴーサインが出たのは、「宮崎駿が監修するから」と思えばこそでしょう。
「まったくのノータッチだと分かっていたら、承諾なんかしなかったわよ」という声が聞こえてきそうです。

このへんのやり取りをジブリ側から見た話として、世界一早い「ゲド戦記」インタビュー 鈴木敏夫プロデューサーに聞く : 100人のジブリ : ジブリをいっぱい : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)が少し参考になる。

どうも、ジブリ側の認識としては、そのへんはうやむやのうちにまとまりましたということのようです。
通訳のニュアンスの違いもおそらくあるでしょうけど、日本的な“覚悟”とアメリカ的な“契約”との間で、食い違っているのかなぁという気がします。

いずれにしても、個人的にはやはり、ジブリのほうに誠意が感じられないという印象を受けます。
あるいは、ル・グウィンさんに対する敬意、作品に対する敬意と言ってもいいけど。
「世界の三大ファンタジーのひとつ」と称されるほどの作品を映画化するというのに、素人を起用するというのは、やっぱりどう考えても失礼でしょ。

駿さんが自身の手で再度「ゲド戦記」の別の巻を映画化するという展開もあるのかなぁと思いもしましたが、このル・グウィンさんのコメントを見る限りでは、なさそうですね。
「もう映画化はこりごり」と思っていらっしゃるのではないでしょうか。

せめて「もののけ姫」くらいのタイミングであれば、一も二もなく駿さんが映画化して、わりと双方満足のいく結果が得られてのではないかと思うと、勿体無いなぁという気がしてなりません。
タイミングって重要ですよね。
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by kude104 | 2006-08-18 23:39 | 映画
今日は噂の「ゲド戦記」を観てきました。
「めちゃくちゃ混んでるんだろうなぁ」と思ったけど、そうでもなかった。
たしかにそれなりに混んでいたけど、夏休みということを考えれば、こんなもんでしょう。
他の作品と同等の混み具合だったんじゃないでしょうか。

で、肝心の出来栄えですが・・・。

事前に「酷い酷い」と聞かされていたので、かなり覚悟して観たのですが、そんな「めちゃくちゃ酷い」ってほどではなかったように思います。
ぜんぜん期待していなかった分、ぼくの中の“合格ライン”がかなり低めに設定されていたためかも知れませんが、もっとどうしようもない作品なのかと思っていました。
その点は、予想以上の出来と言えるかもしれません。

ただ、ぜんぜん面白くは無いけどね。
はっきり言って、退屈な映画でした。
それはぼくだけの感想ではなく、時間が経つごとに劇場内の空気がだらけて行くのが体感できるくらいでした。
いやほんと。

宮崎アニメから、ダイナミズムを無くした感じとでも言えば分かりやすいでしょうか。
物語の展開もそうですし、アニメーションの構図とか動きとかも、ダイナミズムがまるで感じられない。
なので、ワクワクしないし、ドキドキもしない。

宮崎駿さんがこの映画を見て「素直だ」と評されたのが、なんとなく分かる気がします。
「宮崎アニメをお手本にして、その通りに作りました」という感じです。
書道でたとえれば、お手本どおりにきれいに書かれた字ですねといった感じ。
当然、独自の「書」にまでは達しえていません。

ただ、それをもって、吾郎監督に才能がないと言うのは酷だろうと思います。
だって、言うなれば、素人が作った初めての作品ですもんね。
まるで畑違いの人が初めて手がけて、ここまでのものが作れたと考えれば、十分すごいと評価して良いんじゃないでしょうか。
ま、そんな事情は、観客にはまるで関係の無いことですけど。

このまま経験を積まれて独自の“アニメーション道”を掴むに至れば、次代のジブリを担う監督さんに成長されるかもしれない・・・とは、思います。
問題は、そうなるまで辛抱強くジブリが育てるつもりがあるかどうかと、あと、それまでジブリがもつかどうかですね。

まぁ、個人的感情で言えば、これは素人をいきなり“ジブリ映画”の監督に大抜擢した鈴木プロデューサーのミスだと思います。
もしくは、罪だとすら言っていいかもしれない。
彼は今回、観客のためではなく、吾郎監督を育てるために映画をプロディースしたのだと思う。
それは、ジブリの将来のためには正しい選択かも知れないけど、観客に対しては傲慢な選択だと思いますね。

ま、そんなこんなで、皆さんも見に行かれるなら、吾郎監督の今後の成長を温かく見守る気分でご覧になるのがよろしかろうと存じまする。
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by kude104 | 2006-08-01 23:59 | 映画