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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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インディーズにJASRACは必要なのか?

アンカテ(Uncategorizable Blog) - AppleがJASRACに払った2億5千万の行方は?

思わず「これはひどい」とタグ付けしたくなるような、そんな話です。
一読して「JASRACだめじゃん!」と思ったぼくですが、その後追記紹介されたこれが真実! iPod vs. JASRAC 著作権料2.5億円不払い騒動-家を建てようを読んで、「結局だめなのは朝日新聞か」と。
まぁ、朝日新聞のことは置くとして、「これが真実!~」にて指摘されているとおり、いずれにしても、ネット配信のご時世にJASRACの著作権管理スキームが制度疲労を起こしているのは間違いないと見るべきでしょうね。

そんな中、タイミングよく見つけたOn Off and Beyond: デジタル時代ミュージシャンの収益構造という話が興味深くて、これを見ると、新しい時代のミュージシャンの有り方が見えてくるような気がします。

そもそも、全国区でタイアップもどんどんお声のかかるようなミュージシャンと、基本的に売上はCDとライブだけというミュージシャンとが、同じ”売り方”で良いはずがない。
前者の売り方は、いま各レコード会社の採っているものでいいとして、後者の売り方は、今後「デジタル時代ミュージシャンの~」で示された方向に進むのではないかという気がします。

後者のミュージシャンは、マスメディアで名前を売るといったことはできないので、ネットをフルに活用してファンを増やすことを戦略の柱に据えざるを得ないでしょう。
でもって、売上の規模が絶対的に小さいから、できる限り中間コストをカットする必要がある。
となれば、楽曲データからCDからチケットからグッズから何まで、可能なものは可能な限り自サイトで直販する戦略が正しい。

ミュージシャン個人でそれをこなすのはさすがに大変だろうと思いますから、そこにインディーズ系のレコード会社の役割が生じてくると考えます。
メジャーとインディーズとの違いが、単に全国販売網のある無しとか規模の大小というのではなく、そもそも楽曲の売り方がぜんぜん違う――と、そんな時代になるのではないでしょうか。

で、そうなったとき、インディーズにとって、はたしてJASRACの著作権管理スキームを利用する必要ってあるのかしら?と思うのです。
このへん、ぼく自身、JASRACの役割りをよく分かっていないのですが、インディーズの楽曲をJASRACに預けて受ける恩恵と科せられる制約と、はたしてどちらが大きいのかな、と。

上記のとおり、ネットをフルに活用してファンを増やすことを戦略とするならば、悪質でないケース以外は基本戦略として「自由にどんどんうちの楽曲をコピーして下さい、使用して下さい、紹介して下さい」とするのが正しかろうと思います。
それで失う何がしかの儲け分は、宣伝費として割り切る。
そう腹を括ったなら、JASRACにお世話になることってそうそうないように思うのです。
むしろ、JASRACお預かりだとブログで気軽に紹介できない等々、ネットメインの戦略の上ではデメリットのほうが大きくなっちゃうような気がするのですがどうなんでしょう。
by kude104 | 2007-05-21 23:59