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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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ジャッキーに栄光あれ

結局観たのは「THE MYTH 神話」のほうでした。

というのも、「かもめ食堂」のほう、またもや全回満席でアウト。
「ホテル・ルワンダ」に続き、この劇場(同じ劇場です)2連敗です。
正直、どちらの映画もなんの事前情報もなくチョイスする類のものではないでしょうから、皆さん、ネットで情報を得て来てるんだろうなーと思います。
肌感覚としては、昔はあんまりこういうことはなかった(テレビCMのない映画は、やはり客も少ない)気がしますので、これもネットの普及かなぁと思います。
クチコミ情報が力を持ち始めて来ていることの現われではないでしょうか。

なんてことを思いつつ、しょーがないので(ってこともないけど)、「THE MYTH 神話」をチョイスです。
ざっくり感想を言えば、やっぱりきっちりジャッキー映画でした。

今回は、ジャッキーがはじめて挑んだ武侠映画という触れ込みですが、武侠映画がどういったものか実はよく分かっていない。
とりあえず、ジャッキー映画で「今までなかった」というポイントは、ジャッキーが秦の始皇帝の将軍役をやっている点。
将軍役のジャッキーはコミカルイメージを封印し、カンフーアクションも最小限に押さえて、チャンバラアクションで見せてくれます。
ジャッキー映画には珍しく(というか、これも初かな)、血がぶしゃーと飛び散ったりする、かなり真面目な戦争アクションな仕上がりです。
これは予想以上に見応えがありました。

で、これだけなら「ジャッキー映画らしからぬ」となるところですが、そこはやっぱりジャッキー。
現代の考古学者という、もうひとつの役で登場します。
こちらのジャッキーはいつものジャッキーです。
よく言えば期待通り、悪く言えばいつもと同じような内容です。

物語は、現代と2000年前の秦の時代と、二人のジャッキーの物語を交互に描きながら、やがてそれがひとつに繋がるといった感じになっています。
この構成により、ひとつの映画でありながら「いつものジャッキー映画」と「いつもと違うジャッキー映画」の両方を楽しめる仕掛けになっていて、なかなか面白かったです。

ジャッキーファンとしては、素直に「合格」と言える出来栄えでした。
ラストの展開が「あれ?」って感じで、それが残念でしたが、ラストさえきれいに盛り上がっていたなら、ひさびさに「これは面白い映画だった!」と熱くコメントできたでしょうけど。
でもまぁ、ふつーに面白かったです。

ただ、観ていていろいろ思いましたねぇ。

ジャッキーももう若くないのに、将軍役のジャッキーはともかく、考古学者役のジャッキーはいつも通りのキャラクターです。
なんか、昔からずーっと同じようなキャラクターを演じているような気がしてなりません。
どこかのタイミングで、「家族を救う父親役」とか、歳相応のキャラクターに挑戦するべきだったんじゃないかなぁという気がしないでも有りませんでした。

その点では、今回の将軍役は挑戦と言えるでしょうけど、残念ながらやっぱり似合わないなぁという気がしてしまいました。
大将軍ってイメージじゃないんですよね。
ぼくの中でのジャッキーは、”下っ端兵士”みたいなイメージなんですよねぇ。
やっぱり、ジャッキーにはいつもどおりのキャラクターが一番しっくり来る。

今回、いつものジャッキー映画と武侠映画をミックスするという斬新な手法で来ましたが、意地悪な観方をすれば、いつものジャッキー映画一本でやるにはジャッキーのアクションに往年の切れがないし、ジャッキーの武侠映画一本でやるのは不安だ、みたいな思惑があったのではないか・・・。

前回の「新香港国際警察」で試みた方向性(若手を起用してアクションの切れをそちらで補う)がひとつの正解だと思いましたが、今回の試みもまぁ面白いといえば面白い。
このまま徐々にスタントアクション的じゃない方向にシフトしていくのでしょうか。
はたして次は、いったいどんな映画を撮ってくるのか、ひじょうに興味深い。

いずれは彼にも引退の日が来るでしょうが、ファンとしては、もう少しジャッキーの活躍を見ていたいです。
by kude104 | 2006-04-02 19:36 | 映画