世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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無料と有料

グーグルの存在する世界にて (内田樹の研究室)

「グーグルがすでに存在する世界」においては「デジタル・コンテンツに課金する」ビジネスモデルは「デジタル・コンテンツそのものには課金せず、無料コンテンツが簡単な操作で簡単にダウンロードできるシステムがデファクト・スタンダードになった結果たまたま生じるバイプロダクツで小銭を稼ぐ」ビジネスモデルに必ずや駆逐される。

ぼく個人としては、あるいは逆の目が出るのではないかと思ってる。
テクノロジーが、デジタルコンテンツそのものに対して容易に課金できる方向に進化すれば、デジタルコンテンツに課金するビジネスモデルがバイプロダクツで小銭を稼ぐビジネスモデルを駆逐するだろう。

お金を儲けたいという欲求と、自分の著作物に対して何らかの権利を有していたいという欲求は、わりと一般的で強力なものであろうと思う。
特に、コンテンツでビジネスしましょうという人たちにとっては、これが無ければ始まらない。
ならば、こうした欲求をより満たす方向にテクノロジーを進化させようという流れも、当然あるわけで。

iTunesで音楽データを購入する人がいるように、妥当な値段で簡単にそれを購入・利用できるなら、従来的な著作権ビジネスも十分成立するように思う。
今はまだ、「妥当な値段で簡単に」というところが不十分であるために、無料コンテンツに遅れを取っているだけで。

JASRACうんぬんというのは、個人的には商売のやり方がヘタというレベルの話であると思っている。
同様に、コンテンツを無料にしてうんぬんという話も、商売のやり方の話であろう。
著作権が絡むと、商売の話がどうも面倒くさい話になってくる気がする。

いずれにしても、「コンテンツを無料にするとこんないいことがあります」という話なら夢があっていいのだけど、「コンテンツは無料にするしかない」という話になると悲壮感漂ってよろしくない。
「無料にもできる」というのと、「無料にしかできない」というのとでは、大きな違いだ。
なので、テクノロジーの進化としては、「妥当な値段で簡単にコンテンツを購入できます」という世界を夢見る方が健全でいいかなーと思っている。

だいたい、グーグルとて、自身のコアとなる情報や技術はがっちりガードしているわけで。
どこの世界も、本業を無料化してはビジネスは成り立たない。
見ようによっては、自分の本業を成り立たせるために、他人の本業を無料化するという戦争を仕掛けていると言えなくもないよね。
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by kude104 | 2010-03-07 16:39 | PC&ネット
賛否両論沸き起こっているGoogleマップストリートビューについて思うことを。

ぼくとしては、いまのところ「すごい!」「便利!」というポジティブな印象を持っています。
本物の地図上を実際に歩いているかのように動き回ることができるというのは、やっぱりすごい。
しかも、360度をぐりんぐりん見渡せるじゃない。
あれ、すごいよね。

基本、ぼくは方向音痴で地図の読めない人間なので、どこか不慣れな目的地に行かなければならないときには、これで事前に予習すれば迷わずに済むんじゃないかと思うとありがたい。
また、そうした実用以外にも、これがあれば、自宅に居ながらどこか見知らぬ土地をぶらり散歩の旅とかできちゃうぞと思うと、わくわくする。

ただ問題は、皆が言うように、プライバシーにどう配慮するかだと思う。

正直、「とりあえず掲載して、問題があればユーザからの通報を受けて対処する」という方針は、Googleほどの巨大企業ともなれば、いかがなものかと思う。
事前にチェックして、プライバシーを侵害しそうなものは修正したのちに掲載するというのが筋だと思う。
人や車、ベランダの洗濯物や窓から覗ける家の中などは、すべて取り除くよう修正することは可能だろう。
そうすれば、多少なりとも不快感が薄まって、ストリートビューに肯定的な人も増えるだろうに。

それをしないのは、おそらく金と手間暇がかかりすぎるからだろうと思うけど、たとえばリアルな出版物だと原則としてはいくら手間暇かかろうがやるのが常識だと考えれば、「ネット上のサービスだから許される」という甘えであることは否めないんじゃないかと思う。

リアルな出版物の場合は、一度出版したら修正が利かないのに対して、ネットならすぐに修正できるというのが「とりあえず掲載して、問題があれば対処する」という発想の背景にあるのだと思うけど、ネットだって、一度掲載したら(問題のあるものは特に)すぐに誰かによってどこかにコピーされてしまう。
そうしてコピーされたものは、もはやコントロール不能になるのだから、リアルな出版物と同じく「一度掲載したら修正が利かない」と言えるのではないだろうか。

そう考えれば、Googleほどの大企業ともなれば、ネットであろうとやはり企業倫理として最大限配慮すべしであると思う。
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by kude104 | 2008-08-20 22:52 | PC&ネット

Google共和国

まぁ、「またその話に戻るのか」とウンザリされるかもしれませんが、今回はちょっとばかり妄想系で。
「ウェブ進化論」や、特に「グーグル」を読んでいて思ったのですが、巷にもよくある「Google脅威論」。
あれってつまり、現状でもかなりの影響力を持ち、今後さらにその影響力を増すであろうGoogleが、その影響力を悪用し始めたらどうなるか・・・という恐怖感ですよね。

Googleには、「世界政府というものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部Googleで作ろう」といった、ある種使命感めいた自負があるらしい。
じゃあ、いっそGoogle自身が世界政府になるという妄想はどうだろう。
ちょっと面白いんじゃない?

当然、ネット上での話です。
ネット上の、Googleの影響力が及ぶ範囲を「Google国」としてイメージする。
そのGoogle国に住まう人々は「Google国民」だ。
もちろんネット上の話なので、実際の国籍とかは関係ない。
国籍を取得するように、ある程度の手続きを経て、人々はGoogle国民になれる。

Google国民には、Google憲法やGoogle法が適用され、違反したりすれば罰金刑や国外追放などの措置が取られる。
国ですから、国民から税金を徴収し、それをもとに国を動かすという制度もありです。

で、そうなると当然、そうした国の政策、もちろん、Googleが今後どのようなサービスをどのように提供していくかといったことも国の政策になるわけですが、そういった舵取りをしていく人間を、Google国民の選挙によって決めましょうという話になります。
もちろん、ネット上の話ですよ。

つまり、Googleを「民主主義国家」にしてしまおうというわけですね。
まさに「Google帝国」から「Google共和国」への革命です。

脅威感というのは、「何をしでかすか分からない」「コントロールができない」というところに生じます。
Googleという脅威に対して、その舵を取る人間を自分たちで選べるなら、脅威感もかなり軽減されるのではないでしょうか。
選挙に勝ちさえすれば、自分がGoogleを思う方向に動かすことだってできるわけですしね。

・・・とまぁ、そんな妄想。
実際には、Googleが自身の経営陣をネット住民の選挙によって決めるなんて、そんな馬鹿なことは無い。
ありえない。
だって、Googleもなんだかんだ言って株式会社だもんね。
株主の損になるようなことは、絶対に出来ない。
だから、「Google共和国」は実現し得ないでしょう。

でも、いつか誰かがネット上に「理想国家」を作ろうとする可能性は、ゼロではないと思う。
現実の世界で新たに国を作るなんてほぼ不可能だろうけど、ネットの世界ならできる。
たぶん、国際法とかにも引っかからないよね。
もちろん、建国は容易には成功しないだろうけど、もし成功したらどうなるんでしょう?
なんかいろいろ面白いことが起こりそうです。

・・・と、ここでネットで調べてみたら、すでにそーゆー動き自体はあるらしい。
仮想電子国家 - マルチメディア/インターネット事典

なんか、あまり良く分からない説明だけど、とりあえずそういう発想自体は既にあるにはあるけど、今のところは、遊びやシミュレーションの域を出ていないといった感じでしょうか。
やはり、Google級の影響力を持った母体が必要か。

ということで、話の落としどころが見えないままに終了。
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by kude104 | 2006-06-05 23:59 | PC&ネット

キーワード占有戦略

今日もまた、「ウェブ進化論」と「グーグル」についての話ですが、この二冊を比べて「ウェブ進化論」が巧いなぁと感心するのは、キーワードの扱いです。
「あちら側」「こちら側」「次の10年」「三大法則」などなど・・・。
“それ”について何か語ろうと思ったときに、キーワードが有るのと無いのとでは大違いです。
同じような内容なのについつい「ウェブ進化論」について語ってしまうのは、そこにキーワードがあるからでしょう。

だいたい、タイトルからしてそうです。
「グーグル」ってタイトルは、検索するのに不利なことこの上ない。
本の「グーグル」について調べたくても、それこそGoogle本体についての情報が混じって上手く行かない。
その点「ウェブ進化論」は、ほとんどノイズが乗りません。

Googleについてはどちらもかなり的確に書かれていますが、その“使い方”を実践として分かっていらっしゃるのは、梅田さんのほうでしょうね。

これから情報を発信して行く上で、「いかに上手くキーワードを付けるかが、より一層重要になりそうです。
いかに的確で人々の口にのぼりやすく、他にヒット数の少ない(つまり自分たちが占有可能な)キーワードを見つけるか・・・という技術が磨かれて行くのではないかと思います。

検索エンジン上で、あるキーワードを自分たちの情報に結びつけることを「キーワードの占有化」と呼ぼう。
そのようなキーワードを「占有キーワード」と呼び、そのような戦略を「キーワード占有戦略」と呼ぶ。

・・・みたいな。
いまのところGoogleで「占有キーワード」「キーワード占有」はヒットしないので、このエントリーがGoogleに拾われれば、ぼくによる占有化成功です。
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by kude104 | 2006-05-26 22:25 |

新書

ネット上ではかなり以前に話題になっていて、いまさら感がありますが、先日ようやく噂の「グーグル Google」と「ウェブ進化論」を読み終えました。
いやあ、噂通り面白かった。

その感想をこれからまた何日かかけて書きたいと思っているのですが、その前に、今回はちょこっと新書というものについて感じたことを書いておきたいと思います。

世間じゃ新書ブームだなんて言われていますが、ぼくはもっぱら小説派だったものですから、新書のほうはとんと興味が無くて。
今回この二冊を手に取ったのは、ネットでちょっとしたブームになっていたことと、本の内容が自分の関心分野であったためです。
事実、新書を読むのは大学生のとき以来です。

とまぁそんなふうに、実に久方ぶりに新書を読んでみてまず驚いたのは、めちゃくちゃ読みやすくなっているってことです。
もちろん、この二冊で新書全体について語るのは乱暴ですが、少なくともこの二冊で、ぼくの中にあった「新書って小難しくて退屈な読み物」というイメージは払拭されました。

なるほど、これは新書ブームと言われるのも分かる気がする。

値段的にもだいたい700円程度で、非常にお値打ち感があります。
おそらく、一文字当たりの値段に換算すれば小説のほうが安いんでしょうけど、新書には、「この内容でこのお値段は安い」という気にさせるものがありますね。
読むとなんだか賢くなったような気がするというか、知的好奇心を刺激されるというか。

人間、勉強は嫌いだけど、自分をより高めたい欲求ってものがあります。
成長したい願望というか。
自己投資なんて言葉も、そういう気持ちの現われでしょう。
新書は、それをうまくくすぐってくれる。
しかもたった700円で。

昔の新書だってそのへんは同じですが、如何せん読みづらかった。
なんか、大学の先生が論文調で書いた読み物といったイメージです。
難しい、読みにくい、面白くないなどなど、結局読めなかったというのでは、いくらテーマが面白くても知的満足感は満たされません。
読んでもらえなければ、本も単なる紙と文字ってな感じです。

この新書ブームとは、「いかに読んでもらうか」というところに力点を入れた結果だろうと思います。
そこを素直に評価したい。
背景には、「本が売れない」時代の到来というものも、おそらくあるでしょうね。

読みやすく、読んで面白い新書というのは、小説よりも面白いかもしれない。
これからは、ちょっと面白そうな新書を探して読んでみようと思っています。
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by kude104 | 2006-05-22 23:59 |