世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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僕たちの終末

機本信司著の「僕たちの終末」が面白かった。
「神様のパズル」「メシアの処方箋」も面白かったけど、個人的には「僕たちの終末」が頭一つ抜きんでて面白く感じた。

2050年というちょっと未来の地球が舞台。
太陽の活動異常によって、あと数十年後には人類は絶滅しちゃうんじゃないかという状況にある。
地下シェルターやスペースコロニーを作って退避しようという計画はあるのだけど、おそらく一部の限られた人たちが入るのにいっぱいで、とても自分は入れそうにない。
そこで主人公が考えたのは、別の恒星系へ航行できる宇宙船を自分たちの手で作って、それで地球を脱出しようというもの。

この小説がユニークなのは、ここから延々と宇宙船の作り方について話が進んでいくところ。
設定はちょっと未来だけど、宇宙船を作る技術については、だいたい今の技術ベースで考えられています。
なので、問題山積。
「架空の新技術で一気に解決」というわけにはいかない。

技術だけの話じゃなくて、資金面、法律面、政治面などなど、いろんな問題が絡んできます。
他にもたとえば、「巨大な宇宙船を建造するための場所はどうする?」「資材はどうやって運ぶ?」みたいなこととか、言われてみれば確かにそうだ。
当たり前だけど、宇宙船なんて、アニメや漫画のように簡単に作れる代物じゃない。
しかも、素人に。

そんなふうに、あーでもない、こーでもないと主人公たちが悪戦苦闘する様が面白い。
全体の半分以上を読み進んでも、まだ宇宙船の基本設計すら固まっていない状況には、さすがに「おいおい、大丈夫かい」と思ったけど。

そして、地球を離れて宇宙に出るということが、「人間とは何か」「生きるとは何か」という問いにつながっていくところが、なかなか読ませます。

不満を言えば、表紙のイラストがねー。
なんでこんな“媚びた”感じなんだろうねー。
もうちょっと、大人っぽいデザインにすれば、もうちょっと一般層にも売れると思うんだけどなー。
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by kude104 | 2008-06-29 23:59 |