世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <いじめ自殺>文科省の統計は「実態反映せず」 安倍首相

「いじめをなくそう」「いじめゼロな学校が素晴らしい」と、そういう評価基準が間違っているのではないかと思います。
ないほうが評価されるとなれば、当然、グレーゾーンのいじめは「ない」に分類されるし、「ある」ものを「ない」と言い包めるようなこともさせてしまうでしょう。
組織って、そういうもんやん?

なので、発想を転換してはどうだろう。

つまり、「いじめがより多く報告された学校が素晴らしい」とするわけ。
なぜなら、それは本来学校にばれないように行われるいじめを、それだけ多く発見したと言うことになるからです。
いじめ0件と報告しようものなら、「1件のいじめも見つけられないなんて、ひどい学校だ」と思われちゃうくらいの認識になれば面白い。

ただし、発見時のいじめの進行状況というものを重要視します。
この進行状況が初期の段階で発見するほど評価が高いものとします。
たとえば、いじめの初期段階で発見するほど得点を高くし、進行するほど得点を低くします。
自殺に至ってから気付くなんてのは最悪ですね。
それでも1点はあげよう。でなければ、隠蔽に繋がるから。

この計算で行けば、初期段階のいじめを多く発見するほど高得点に繋がります。
これで全国の学校の得点を計算し、「いじめ発見実績」とでも名づけて順位付けすれば面白いんじゃないでしょうか。
全国の学校が奮っていじめ発見に努め、ちょっとしたいじめでもいじめとして報告するようになるでしょうから。

もちろん、このままではいろいろ穴があるので、実用にはもっと練り上げる必要がありますが、発想の方向性としては悪くないと思うんですよね。
数値目標を、「減らす」のではなく「増やす」方向に設定するのって。

数字上「いじめ0件」な社会って、きっとどこか歪んでいると見るべきでしょう。
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by kude104 | 2006-10-31 23:59 | 時事・社会
Yahoo!ニュース - 読売新聞 - 会見迷走、いじめの有無で二転三転…岐阜・中2自殺

「自殺につながるようないじめはなかった」って、現に、いじめを理由に挙げて自殺しとるからね。
客観的に見てどうかはともかく、当人にとっては、自殺につながるようないじめはあったんでしょう。
たしかに、その主張がウソかホントかモウソウかは分からない。
でも、「なかった」と言いきっちゃうのは、自殺した生徒に対して「あなたは嘘をついている」「あなたは被害妄想が激しい」と言っているのと同じでしょう。
余程の確信があるならともかく、人のこの世で最後の言葉を、軽々しく否定してよいものでは無かろうて。

むろん、客観的に見て本当に「自殺につながるようないじめはなかった」のなら、いじめていたとされる生徒は濡れ衣ってことになるから、その子のためにもきちんと「なかった」と言うべきでしょう。
なんでもかんでも自殺した側の主張を鵜呑みにしろと言うのではない。

要するに、事実関係が明らかでない状況では、あったともなかったとも言ってはならないのです。
二転三転するなんてのは、サイアクです。

事実関係が明らかでない段階での学校側のコメントとしては、「いじめがあったのか無かったのか、あったとすればどのようなものだったのか。それはこれからきちんと調査します。いずれにしても、自分はいじめられていたと感じていた○○さんの苦悩に、適切な対応ができなくて申し訳ありません。二度とこのようなことが起こらないよう、教師一同生徒全員で、何が出来るか考えて行きたいと思います」といったあたりが妥当ではないかと思います。
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by kude104 | 2006-10-30 23:01
たまごまごごはん - 「売買春」と聞いてどう感じますか

「売買春」と聞いてどう感じるか、自分なりにつらつらと考えてみたのですが。
結局、法的な意味での善悪の是非は分からんとしか言いようがない。

理屈の上では、両者が合意の上で売買するのなら、べつに問題ないんじゃないのと思わなくもない。
たとえば、性病感染の温床になるとか、女性が経済的・肉体的な暴力に晒されるといった指摘に対しては、「では、合法化してその辺きちんと対策を講じましょう」という方向の議論が成り立つ。
つまり、それらの反対理由は売買春そのものの善悪ではなく、単に売買春の“やり方”の善悪を問うているに過ぎないように思うのです。

ぼくらが売買春を“いけないもの”として捉える本質的な理由は、病気がどうとか女性の社会的地位がこうとかいった明文化可能な理由ではなく、もっと単純で感情的なもののように思う。
病気がどうとかは、後付け的な理由なんじゃないかな。

ぼく個人で言えば、なぜ売買春を“いけないもの”と思うかというと、自分の母親、恋人、妻、娘、なんでもいいですが、要するに自分の大切な人が売春やってたら嫌だからですね。
なぜ嫌なのかと聞かれても、上手く答えられない。
生理的なものかもしれませんし、社会的に刷り込まれた道徳観だったりするのかもしれません。
とにかく、嫌なもんは嫌。

なので、自分とは無関係の赤の他人が売春やってる分には、不快感はさほどでもない。
両者の合意があれば善いんじゃないのと思える。
ただ、そんな赤の他人にも、彼女を大切に思う人がいるだろうから、その人のことを思うと「やめとけよ」って思うぶん、売買春を積極的に肯定する気持ちにはならない。

ちなみに、もちろん買春についても、同様のことが言えるでしょうね。
女性だって、自分の父親や夫や恋人、息子に買春して欲しくないでしょう。
まぁ、女性の場合、それ以上に自分たちの性が商品として売買されることに対する生理的な不快感ってのが、ありそうですけど。

そんなこんなで、もしも子供に「なぜ売買春をしてはいけないの?」と訊かれたら、「私があなたに、そんなことをして欲しくないからよ」と答えるのが、一番いいのではないかと思います。
ぜんぜん論理的ではないけど、たぶん、もっとも真実に近い答えなんじゃないでしょうか。

法的に言えば、合法化してきちんと制度化するのが一番ましな答えなんだろうな。
とはいえ、売買春を合法化する法律なんて議会を通りっこない。
少なくとも、男性が主体となって通すのは世の女性の反感を買い捲って絶対にだめだ。
女性が主体となって通すしかないだろうね。
どのみち不可能に近い話です。

となると、あとはあれだ。
アンドロイドを作るしかないな。
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by kude104 | 2006-10-29 23:48 | 時事・社会
気がつけばもう月末ということで、次の映画サービスデーに観る映画の選定をば。

とはいえ、特に考えるでもなく、前回候補に挙げて見送った「フラガール」でいいんじゃないのという気がする。
世間の評判も上々だし。

──で終わっちゃうと、このエントリーが味気無さすぎますので、もう少し他の作品も検討してみよう。

歴史に残る傑作!というほどではたぶんないだろうけど、気楽にそれなりに楽しめる娯楽映画なんじゃないかな~という気がするのが、「16ブロック」ですね。

ブルース・ウィリス演じる落ちぶれた刑事が、ある日、証人の護送任務を頼まれる。
すぐに終わる簡単な任務のはずが、突然何者かに襲撃を受けて・・・みたいな。
まぁ、ストーリー自体はどうということのない、よくある刑事アクションものって感じですね。
でも、聞くところによると、ラストシーンのワンカットが非常に印象的で一見の価値ありだとか。
そう言われると、ちょっとどんなものか興味を引かれます。
アクション映画は嫌いじゃないし、最近、そういう“よくある”アクション映画を見ていないので、逆に新鮮かも・・・なんて思ったりして。

ま、たぶん「フラガール」を観るだろうけど、ふと気が変わったら「16ブロック」を観るかもしれないって感じで。
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by kude104 | 2006-10-28 23:33 | 映画
先日、「バガボンド」の最新刊を買ったのですが、その中に挟んであったチラシに目が止まりました。
「月刊キング」という雑誌の広告チラシで、特集記事の見出しなどが踊っています。
目が止まったのはチラシそのものではなくて、この「月刊キング」という雑誌に対してです。
チラシを見る限り、何ともヘンな雑誌なんですよ。

男性向けの雑誌のようですが、まず目に飛びこんでくる見出しが、「ずばり恋愛 THEオレ流! モテても、モテなくても」です。
「THEオレ流」て、ダサすぎやろ。
似たようなものとして、「フラれてもフラれても オレ流」というコピーも踊っています。
「モテても、モテなくても」とか「フラれてもフラれても」とか、「THEオレ流」の強気とは裏腹に、負け戦の匂いがぷんぷんしています。
たしかに、「THEオレ流」なんてセンスでモテるとは毛ほども思えませんが、そこは嘘でもモテる気にさせないとダメなんちゃうの?

次に目を引く、「THEオレたちの女王図鑑 『いい匂い』のする女の子18人の『本音』」という企画もバカっぽい。
「仲里依紗/南明菜/菅原紗樹・・・」といった感じで、ぼくはよく知りませんが、おそらく旬な女性の名前が列記されているのでしょう。
ここまでなら、まぁ、敢えてツッコムほどのネタでもありませんが、最後に挙げられている名前が変なんですよ。
その名前とは、「あびる優スッピン顔」。
・・・えーと、なんで彼女だけ名前に「スッピン顔」って付いてるの?
なにかの罰ゲーム?
もしかして、他の女性がきれいにメイクして『本音』を語る中、彼女だけスッピンで本音どころか素顔も晒すって企画でしょうか。
だとしたら、ちょっと面白いけど。

「復活!松井の恋愛『悪童宣言』 松井秀喜『プレイボーイだね俺!(爆笑)』」ってのも、ひどいぞ。
(爆笑)とか、痛すぎる。

極めつけは、「独占!! 30分でわかる偉いヒト読本 『ダライ・ラマ』って、なんだ? 宮崎あおいと対談」だ。
ダライ・ラマ!!
「恋愛THEオレ流」から、どこをどう連想すれば、ダライ・ラマが出てくるのだろうか。
しかも、宮崎あおいと対談って。
どういう発想で出てきたんだろう、この組み合わせ。

キャッチコピーは「男がブレイクする新雑誌!!」だそうですが、「ブレイク」はたぶん「壊れる」って意味じゃないかな。
創刊2号だそうですが、大丈夫かこの雑誌。
まるで売れる気がしねぇんですけど。
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by kude104 | 2006-10-25 23:12

パリ症候群

日本人旅行者、夢と現実のギャップで「パリ症候群」 | エンタテインメント | Reuters.co.jp

パリを訪れる日本人観光客のうち年間12人程度が、実際のパリの様子に旅行前の期待を裏切られて精神的なバランスを崩すそうな。

まぁ、「見ると聞くとは大違い」と言いますし、年間12人くらいはそういう人もいるかも知れないな。
でも、たかが期待を裏切られたくらいで、「心理療法が必要な状態になる」って、大げさだなぁ。
いったい、どれだけショック受けとんねん。
──と思いながら読み進めていると、

在パリ日本大使館は今年に入り、宿泊している部屋が何かの陰謀で盗聴されていると訴えた女性2人をはじめ、自分がルイ14世だと信じ込んでいる男性や、電子レンジから攻撃を受けていると思い込んでいる女性など4人を本国に送還させたという。
めちゃくちゃショック受けてる!!

え? え?
期待と違ってガッカリしたくらいで、ここまで精神のバランスが崩れちゃうものなのか?
それとも、パリってそんなにひどいところなのか?

あるいは、殊更パリ旅行者に繊細な人が多いのかな。
なんといっても芸術の都ですから。
アーティスト気質な人って、ほら、なんか思い込みが激しそうじゃないですか。

それにしても、「電子レンジから攻撃を受けている」ってすごいな。
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by kude104 | 2006-10-23 22:56
福岡中2自殺 いじめ集団1年前からしつこく 死後「せいせいした」- 北海道新聞

また、自殺後も「せいせいした」「別にあいつがおらんでも、何も変わらんもんね」「おれ、のろわれるかもしれん」などと校内で友人に話したほか、十三日の通夜の席では、笑いながらひつぎの中を何度ものぞき込む姿も目撃されている。
だから、死ぬことは復讐にはならんのだよ。

──とはいえ、「通夜の席で笑いながらひつぎの中を何度ものぞき込む」って、まじで?
本当にそんなことしたの?
さすがにそれはないやろう、と思ってしまうくらい、ひどい。

並みのいじめっ子なら、そのように大人の多くいる場では、少なくとも表面上は殊勝な態度をとるだろうに、なにそのふてぶてしさは。
真性のバカか、あるいは、常日頃からそういう振る舞いが許されてきた人間かだ。

記事からは、その場にいたであろう大人から諌められた様子がうかがえない。
もし、そんな姿を自殺した子の親族が見ていたら、普通ぶっ飛ばすよね。
あるいは、こいつらの親がその場にいたなら、ぶっ飛ばして叱って詫びねばならんでしょ。
学校の先生が見ていたとしても、注意しなければならない。
お坊さんがいたら、説教のひとつもしなくちゃいけない。

おそらく、こいつらは今まで大なり小なり、こういったことを見逃されてきたんだろうと思う。
「先生がいじめていたので、自分たちもいじめていいんだと思いました」なんて言ってるみたいですが、何をか言わんや。
笑いながらひつぎをのぞき込む神経は、そんな善悪判断のレベルじゃないって。

社会のあるところにいじめはあると言いますが、どうすればいじめは無くせるかなぁ。
固定的な人間関係がいじめを産むと考えるなら、クラスというものを流動的にすればいいのかもしれない。
大学のように、学校には講義を受けに来るだけで、空き時間はそれぞれ自由ばらばらに行動すれば、「いじめるほど親しくならない」のではないか。
ただ、好い方向にも親しくならないけど。
それに、高校まではやはりある程度、集団生活を学ぶ場としての側面は必要だろうしね。

とりあえず、「いじめ」という言葉を変えてみるとかどうかな。
「いじめ」ってなんだか軽いイメージがあって、どうもシマリスくんの顔が浮かんでしまう。
売春を援助交際とか、窃盗を万引きというと深刻さが薄れるように、言葉のイメージって大切だと思うのですよ。

・・・と思って考えてみたけど、なかなかぴったりの言葉が見つからないね。
強いて言えば「迫害」が近いかなぁと思うのだけど、どうかなぁ。
「度重なる迫害を受け自殺」と言えば、ちょっと重い感じになりません?
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by kude104 | 2006-10-22 22:42 | 時事・社会
ITmedia News:YouTubeが動画3万件を削除 日本のテレビ局やJASRACが要請

Googleに買収されてから、違法コンテンツに対する内外の対応が熱っぽくなった感じがありますね。

「権利者が削除要請を出して問題の動画が削除されても、すぐにまた別の人間によって再アップされるから、いたちごっこで効果がない」と言われますが、これって本当なのかな。
ぼくはあまりYouTubeを利用しないので、一度削除された動画が再アップされるスピードと数がどれほどのものか良く分かりません。
そんなにすごいものなのでしょうか。

テレビ局やJASRACくらいの団体なら、YouTube監視員を何人か用意して監視すればいいのではないかと思うのだけれど。
完全自動監視は無理としても、予め設定したキーワードを定期的にYouTubeで検索し、問題ありそうな動画をリストアップするくらいのことは出来そうに思うのだが。
動画の内容自体をある程度チェックすることだって、不可能ではないでしょう。
今回のように、各社・権利団体が共同して監視体制を作れば、より効果的に監視できるだろうし。

そうやって、片っ端から削除要請を出しまくればいいと思うのだけど。
たとえいたちごっこになろうとも、再アップされる側から再削除要請を出し続ければいい。
そうすれば、やがて疲弊するのは、日々膨大な削除要請に追われるYouTubeのほうではないかと思う。

また、いくら再アップされるとは言え、頻繁に削除→再アップ→削除→再アップが繰り返されると、閲覧するユーザにとってもウンザリするでしょう。
そうなると、違法動画を観る際の労的コストが上がり、YouTubeの魅力が減少する。

ときどき思い出したように削除要請すのではなく、やるなら徹底してやる。
それができないなら、共存の道を探る。
中途半端は意味がないと思う。
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by kude104 | 2006-10-20 22:35 | PC&ネット
Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <米ディズニーランド>子供肥満対策乗り出す ポテト止める

日本人の感覚からすれば、ディズニーランドでの食事なんていうのは年に数回あるかないかという特別な食事なので、そこを“健康食”にするのは違うんじゃないの?という印象を受ける。
普段の食事のほうを健康食にして、たまのディズニーランドくらいはパーっと行きましょう、ってのが正しい感覚じゃないでしょうか。

アメリカでは成人の60%が肥満だなんて言いますが、その理由をぼくが勝手に思いつきで考えるなら、まずひとつには、たぶん自炊しないんじゃないですかね。
こちとら「映画で見るアメリカ」な知識しかありませんので、両親共働きで食事はピザをチンして食べる、みたいなイメージが強い。
あと、やたらと間食しているイメージが強い。
あいつら、テレビを見るときは必ずスナック食ってやがるぜ。

そういえば、日本ではおやつは3時と決まっていて、それ以外の時間にはあまり食べませんが、この習慣はどこから来ているのだろうか。
英国の午後のティータイムとかから来ているのかな。
だとすれば、アメリカでももっと定着していても良さそうだけど。

あるいは、日本が豊かになったのなんて本当にここ最近のことであり、要するに、おやつにも金がかかるから1日1回厳守というルールが強く定着したのだろうか。

とりあえず、もうひとつ理由を挙げるなら、アメリカにはお茶がないんじゃないのかな。
麦茶、あるいはウーロン茶。冬なら録茶とか。
つまり、日本人がお茶を飲む感覚でコーラなんぞを飲んでいたら、そりゃ太るよって思う。

でも、お茶の習慣がない国がみんな肥満で困っているかというと、そんなことはないな。
やはり、根源的には、安いジャンクフードが大量に溢れている豊かさに要因があるのだろうね。

以前にどこかで耳にした話では、アメリカ人に肥満が多いのは、日本人だと死んじゃうところを奴らは丈夫なので死なないからだという。
なるほど一理ある。
「肥満が社会問題」という裏っかわには、そこまで肥満になれるすごさみたいなものがあるよね。
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by kude104 | 2006-10-19 23:59 | ゲーム

「米騒動」は面白い

今日のNHK「その時歴史が動いた」は、米騒動について。
とりとめもなく興味深かった。

米騒動の発端となった米の相場価格の上昇は、第一次世界大戦の特需によって発生した成金マネーが投資先を求めて米相場に流れ込んだためとのこと。
なるほど。
やはり企業の業績が同じでも、株式市場にマネーが多く流れ込めば株価は上がるということだな。

で、米価の高騰に貧窮した富山の女性たちが抗議行動を起こすわけだが。
彼女たちは米価の高騰が投機によるものだとは思いもせず、「米の値段が上がるのは、米が足りないからだ」→「米を県外に持ち出させるな」という発想で、米商人に「米を県外に持ち出さないで」と訴えたにすぎない。
言ってしまえば、無知による見当外れの抗議行動だ。
でもそれが、時代を動かした。

やはり、突発的に時代を動かすエネルギーというものは、賢い人間からではなく無知なる者から生まれるのだろうな。
もし彼女らが「米の高騰は投機のせいだ」と理解していたら、たぶん抗議行動は行われず、結果、時代は動かなかっただろう。
これはたぶん、無知なる者の行動は理屈ではなく感情で動くので、分かりやすくて共感しやすいからだろうと思う。

で、そうした富山の米騒動が各地に飛び火するわけだけれども。
各地で起こった騒動というのは、実際のところ、富山の米騒動とはほとんど関係無い。
各地の低賃金労働者が、自分たちの待遇改善を求めてそれぞれ思い思いに暴動を起こしたというのがたぶん実態だ。

この一連の騒動は、もともと政治を良くしようとか政府に物申そうとか革命をしてやろうとか、そういう大局観に立って行われた運動というものではない。
言わば「俺の取り分をもっとよこせ」という、ごく私的な要求に過ぎない。
でも、それだからこそ、倒閣にまで延焼したのだなと思う。

発端となった富山の米騒動が、無知ゆえの単純な抗議行動であったために、それが逆に全国で貧困にあえぐ人々の共感に火をつけたのだろう。
もしこれが、「米の投機相場による米価高騰の是正を政府に要求する」などというきっちりした運動であったら、共感しにくいではないか。

そして、各地でそれぞれが勝手ばらばらに起こしている騒動を、「政府に対する抗議行動である」という図を描いて、ひとつの大きな運動に仕立て上げたのが新聞だ。
メディアが、自分たちのジャーナリズムにある種自己陶酔したくなる気持ちも分かる。
倒閣に至った“米騒動”を作ったのは、メディアだ。
個々の騒動の当事者たちは、自分たちが“米騒動”の一端を担っているなどと、おそらく気づいていなかっただろうと思う。
あとから、事件全体における自分たちの立ち位置を知らされて、その時初めて何が起きていたのかを知ったのではないか。
“革命”なんて、案外そんなものなのではないかという気がする。

でもって、投石や放火や襲撃などを行った正義の暴徒の皆様方を見ていると、たとえばネットで過剰な正義行動を行う人たちがだぶる。
ぼくは個人的にそういう人たちは嫌いだけど、革命は彼らのような人間なくして起こり得ないのだろうとも思った。
もし、社会のネット依存がもっと高まり、サイバーテロが比較的容易にできるようになれば、ネットイナゴと呼ばれるような人々が革命の実行力となるのではなかろうか。
自宅にいながら、マウスクリックで市民革命──みたいな。

そうして、この米騒動によって世に現れた“大衆の力”が、普通選挙法など大正デモクラシーの時代を切り開いていくわけですが。
歴史を見るに、世の中は選挙権を手にすることと引き換えに、革命する力を失うのではないかという印象を受ける。
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by kude104 | 2006-10-18 23:59 | テレビ