世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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カテゴリ:映画( 154 )

うわー、惜しい!
120点行きそうな素材で80点!
──って感じ。

今週で上映が終了しちゃうということなので、観てきました「デトロイト・メタル・シティ」
で、冒頭の感想です。

いや、面白いんですよ。
80点といったら、けっこう高得点ですよ。
普通なら、「これは面白い!」とオススメしちゃう点数です。

でも、素材が。
素材のポテンシャルが想像以上に高すぎて。
面白かった80点はそれとして、「でも、120点くらい行けただろう」と思ってしまう悲劇。

ぼくの中で、足りなかった40点が何かと考えてみると、変に『感動』を入れようとしたのが余計だったのではないかと思います。
主人公は、自分が本当にやりたいことでは認められず、やりたくないことで才能を認められるわけです。
そうした苦悩と葛藤、そして挫折。
その果てに、たとえ自分のやりたくないことでも、それが誰かの夢や希望になっているということを知ります。

うん、たしかに感動的なテーマです。
ただ単純なギャグ映画というのじゃなくて、こういう良質なテーマ性を盛り込んで作品に深みを持たせることは、決して間違っていない。
というか、むしろ正しい。
──これが普通の映画ならば。

たぶんね、企画段階、脚本段階では、誰がどう見てもそれで正解だったと思うのよ。
でも、「デトロイト・メタル・シティ」は、クラウザーさんの破壊力が凄まじすぎた。
映像になって、クラウザーさんが動きだした時点で、「あ、これ違ったな」と。
「これ、『感動』無理だな」ってことになっちゃったと思うんですよね。
クラウザーさんのあまりの破壊力に、『感動』が完全に殺されちゃってます。
これは企画段階では予測不能、不可抗力だよなぁと、作り手に同情します。

異形のクラウザーさんが日常の風景の中にぽつんと存在する、それだけで可笑しい。
というか、可笑しすぎる。
この可笑しさの前では、主人公の苦悩や葛藤というのは、ギャグの前フリにしかなり得ない。
なり得ないものをどうにか頑張って『感動』に押し込んだ、そこがブレーキになっちゃってた。
『感動』を諦めて、全開ギャグで突っ走ってたら大爆発したと思うだけに、勿体ない。

聞くところによると、この「デトロイト・メタル・シティ」の主題歌「SATSUGAI」は、カラオケで歌詞が表示されないという。
たぶん、内容がアレすぎるからでしょうね。
そんな映画に『感動』は、やっぱ向いてなかったんだよ。

あ、それと、ライブの映像は実にカッコよかった。
ぼく、メタル系は好きじゃないんだけど、あのライブのシーンには「あ、メタルもいいかも」と、ちょっと持ってかれそうになった。
さすがです、クラウザーさん。
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by kude104 | 2008-09-22 23:59 | 映画

崖の上のポニョ

というわけで、無事に「崖の上のポニョ」を観ることができました。
世間ではかなり賛否両論だし、ぼくとしても「はいはい、どうせストーリー破綻してるんでしょ。でもまぁ、イベントものですから」といった感じで軽く考えていたわけですけれども──。

正直すまんかった。

すげぇよ。
これすげぇ。
面白い面白くない、好き嫌いで言うなら、過去の宮崎作品あるいは他の映画でもポニョを超えるものは多々あるだろうけど、「すごい」という点で言うなら、ポニョを超えるあるいは匹敵する作品というものをちょっと思い浮かばない。
宮崎駿の名はまず間違いなく後世の何か──国語なのか社会なのか芸術なのか知らないけど──教科書に載るだろうと思うけど、そのときどれかひとつが彼の代表作として選ばれるとするならば、ナウシカでもラピュタでもトトロでもなく、ポニョだろうと思う。

ストーリー的な面白さでいえば、たしかにラピュタやなんかが上でしょう。
でも、というか、そもそもというか、ポニョは「ストーリーが破綻している」とか、そういったところとはもう別の次元に逝っちゃってる。
ラピュタやナウシカの頃の宮崎さんをハヤオ1.0とすれば、ポニョはハヤオ3.0くらいじゃないだろうか。
もうね、あのひとにトトロやラピュタを重ねて見るのは、「あなた、いつまでそんなところに居るんですか」って感じだと思うのよ。
本人はとっくに3.0まで進んじゃってるよ。

ポニョは、大ざっぱに分類するなら、おとぎ話や童話の類だと思う。
ポニョの物語の理不尽さに対するツッコミというのは、たとえば浦島太郎のお話に「海の中に竜宮城があるなんてありえねー」とか「玉手箱を開けるとジジイになるとか意味わかんねー」などとつっこむようなものじゃないだろうか。
宝島のつもりで浦島太郎を読んで「がっかりした」と言っている人が多いような、そんな印象を受けます。
これはまぁプロモーションの影響もあるのだろうけど、ハヤオと聞けばどうしてもハヤオ1.0を期待してしまうからでもあるんだろうなぁ。

おとぎ話や童話の類なんて、小説として読んだらたいして面白くない。
ポニョもたぶん、小説にしてもたいして面白くないだろう。
でも、その「小説にしてもたいして面白くない」ポニョをアニメーションにしたら、めちゃくちゃ面白い──というのが、たぶんアニメーション監督宮崎駿の真骨頂だろうと思う。
あんな、あっけらかんと彼岸を描いちゃうようなクレイジーなお話を一般向けの娯楽映画としてとにもかくにも成立させてしまう剛腕は、彼以外にいないだろ。
ほんとすごい。

というわけで、ポニョは面白い面白くないということよりも、「何だかわからないけどすごいものを観た」という映画でした。
ぼくの中では、宮崎駿の最高傑作だと思います。

ちなみに、ポニョについての宮崎さんの言葉として、「試写で作品を見た子供たちの反応が全く無く、『子供たちのために作ろうとしたのに空振りだったのか』と落ち込んだ」というものがあります。
思わず「そりゃそうだろ!」とつっこんでしまいますが、これが心底本当に子供たちのために作ろうとしてあれを作っちゃうところが彼の恐ろしいところだと思うのです。
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by kude104 | 2008-09-02 23:59 | 映画
夏休みも終わり間近かの8月末ということで、例によって、次の映画サービスデーに観る映画の選定でも。

といっても、今回こそは「崖の上のポニョ」を観るぞと。
ふと油断すると無意識に「ポ~ニョポニョポニョさかなの子」と口ずさんでいる自分がいて、げに恐ろしきはあの主題歌なりやと。
女の子が歌っている映像も、なにあの親戚の子の発表会を見ているような気分にさせられる魔力。
ハヤオ・・・恐ろしい子!

余裕があれば、あるいは、またしても「ポニョ」がだめだった場合は、「ダークナイト」を観たい。
バットマンの最新作だけど、すごく評判イイね。
最近ぱっとしない洋画だけど、本気でアクションムービー作らせたら、やっぱりハリウッドはすごいと思う。

あと、「デトロイト・メタル・シティ」も面白そう。
評判もイイみたいだし。
アクションはハリウッドでも、コメディは邦画のほうが面白いよね。
笑いのツボには、文化の違いが大きく影響するってことでしょうね。
(どうでもいいけど、公式サイト重すぎ)
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by kude104 | 2008-08-30 18:23 | 映画

洋画が不調な理由

洋画離れ止まらず 興行収入4割減少 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

邦画が好調で洋画が不調なんだったら、それは単に、「邦画に持ってかれた」ということじゃないだろうか。

ぼくの場合、今年劇場で観た映画は10本。
内、洋画は3本しか観てない(「ミラクル7号」を入れたら4本だけど)。
ぼくが物心ついた頃なんて、邦画は(個人的には)ぜんっぜん面白くなくて、「洋画しか見ない」と言っても過言ではなかった。
なのに最近じゃ、洋画より邦画のほうが面白そうな作品が多い気がします。

「DVDで済ます」影響は確かに大きかろうと思いますが、それでも邦画は好調だってんなら、魅力的な作品があれば客は来るわけで。
「吹き替えの海外テレビドラマに慣れた若者が、字幕の洋画を嫌っているのでは」という分析がたしかなのであれば、吹き替え版を上映すりゃいいじゃんと思うわけで。
やっぱり、「問題はそういうことじゃないだろ」という気がしてしまいます。

個人的には、公開本数が多くなり、公開から終了までの回転が速くなったことが、ひとつの大きな原因じゃないかと考えます。
劇場で映画を観るというのは、イベントなわけですよ。
単に映画の内容を観たいだけなら、それこそDVDでもいい。
それをわざわざ映画館まで出かけるのは、「劇場で観る」ことにイベント性を感じるからでしょう。

多くの人は、たいてい誰かと観に行くわけだ(ぼくは独りだけど)。
そうすると、「なに観に行く?」とか、「あれ面白そうじゃない?」とか、何を観るか選ぶところからすでにイベントなのです。
ほとんどの人は、ネットで情報集めて面白そうな作品を探して観に行くなんてことはしない。
「話題の映画」を観に行くのです。

で、公開本数が多く、回転が速いとどうなるか。
話題力が低下するんですよ。
本数が多いと、AさんとBさんとCさんが別々の作品を観ちゃうから共通の話題にならない。
回転が速いと、口コミでようやく話題になったころに公開が終了したりする。

邦画が好調なのは、洋画に比べて話題性が高いからだと思います。
洋画に比べて本数が少ないし。
テレビなどでよく宣伝されるし。
ワイドショーやスポーツ紙の芸能ニュースになったりもするもんね。
ハリウッド俳優の誰々が主演というより、日本人俳優の誰々が主演という方が、日本人にとって共通の話題になりやすいし。

そういう意味では、洋画ではピカイチの話題性を持っていたアレこういう展開なのはやっぱりじつに残念だなー。
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by kude104 | 2008-08-25 22:39 | 映画

クライマーズ・ハイ

やはり、「ポニョ」は人が多すぎて観られませんでした。
満席でチケットが買えなかったわけではなく、それ以前に、チケットカウンターにものすごい行列が出来ていて。
ざっと見、チケットを買うまでに30分は並びそうな勢いでした。
並ぶの嫌いなぼくですから、即、諦めた次第です。

代わりに観たのは、「クライマーズ・ハイ」です。
主人公は、群馬県の地方新聞社に勤める記者。
ある日――と言っても、1985年の8月12日ですが、日航機墜落事故が発生します。
墜落したのは群馬県の御巣鷹山。
地元で発生した未曽有の大事件に、主人公の新聞社は色めき立ちます。
全権デスクに任命された主人公は「誇れる新聞」作りを目指すわけですが・・・。

“特ダネ”をモノにさせまいとする上司のいやがらせとか。
記事優先で広告を外そうとする主人公と、当たり前だけど、それに激怒する広告局の担当者とか。
紙面づくりのためには、なんなら原稿の締め切り時間をぶっちぎっても構わないという主人公たち編集局と、「白紙の紙面でも俺たちが売ってやるから、とにかく時間を守れ」という販売局の対立とか。
全国紙とのライバル意識とか闘いとか。
大事件が発生したときの新聞社の、まるで戦場のような興奮の様子がかなりリアルというか迫真に迫っていて、手に汗握りました。

そしてやはり、日本航空機墜落事故という実際にあった事件の重さですね。
ぼくも、当時はまだ子供だったんでその深刻さを理解してはいませんでしたが、「そういう事件があった」ということは覚えています。
自分の知っている事件――フィクションではなく、実際にあった出来事ですからね、改めてひどい事故だったんだなぁと思わされました。
映画の中で、現場を見た記者の一人があまりの凄惨さに精神に異常を来してしまうのですが、それがとても印象に残っています。

いろいろ詰め込み過ぎで多少分かり難かった部分もないではありませんけど、思っていた以上にスリリングであっという間の2時間ちょいでした。
久々に、骨太な映画を観た、という気分。

終わって劇場を出るとき、前を歩いていた80歳くらいのおじいちゃん3人連れが、「いやあ、現場が懐かしいなぁ」といった会話をされていたのが、ちょっと微笑ましかったです。
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by kude104 | 2008-08-02 22:36 | 映画
さて、7月も残りあとわずかということで、次の映画サービスデーに観る映画の選定でも。

とりあえず今回は「崖の上のポニョ」で決まりかと。
面白い面白くないはともかく、話題として観ておかねば――という気持ちにさせる映画ってのも、そうそうないよね。
さすがのジブリブランド。

ただ、言っても夏休み真っ只中の映画サービスデーです。
おそらく人多すぎて観られないんじゃないかと。
なので、「ポニョ」は観られないこと前提で、他の作品を選んでおこう。

カンフー映画好きには、ジャッキー・チェンとジェット・リーの夢の競演が実現した「ドラゴン・キングダム」が気になります。
でも、たぶん見どころは「それだけ」なんじゃないか・・・という不安を覚えることも事実。
とはいえ、真のカンフー映画好きなら「それだけ」を観に行ってこそ、という気もする。
うーん、悩ましい。

内容の良し悪し(の期待度)で客観的に選ぶなら、「クライマーズ・ハイ」でしょうね。
素材的に、余程のことがなければ、まぁつまらなくなり様がないでしょ。

「インクレディブル・ハルク」も、実は意外とけっこう面白いんじゃないかという気がします。
「スパイダーマン」以降、アメコミヒーローものの完成度というか“大人の鑑賞に堪える度”って、ぐっと上がったような気がしますよね。
ハリウッド映画らしい映画をみたい場合は、悪くないチョイスじゃないかな。

ちょっと隠れた気になる作品的位置づけとして、「チェブラーシカ」も気になるところです。
キャラクターとしては知っていますが、アニメーションは見たことがないので。
でもまぁ、これはDVDで観ても良いような気もするけどなー。
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by kude104 | 2008-07-28 23:34 | 映画

ザ・ミラクルアワー

というわけで、映画観てきました。
「ミラクル7号」「ザ・マジックアワー」の2本。
時間帯にもよるのだろうけど、「ミラクル7号」はわりとガラ空き、「ザ・マジックアワー」はさすがの客入りといった感じでした。

まずは「ミラクル7号」から。
ある程度予想していたけど、思った以上にチャウ・シンチーらしからぬ内容に仕上がっていました。
「ハチャメチャアクション!」「おバカ」「ちょいエグ」といったイメージがあるチャウ・シンチー作品ですが、本作は一転して、じつに丁寧にハートウォーミングに作りました、という印象を受けました。

そのぶん、ぼくにはちょっと物足りなく感じたことも事実。
まぁ、これはしょうがないかな。
想定としては、小学生くらいのお子さんと親子連れで観に行くのにちょうどいい映画といったところだろうから。
そういう人たちには、ぜひお勧めです。

あと、ななちゃんも可愛かったけれど、それ以上にキティ・チャンのチャイナドレス姿が魅力的でした。

お次は「ザ・マジックアワー」。
こちらは予想以上に面白かった。
なるほど、たしかに、これまでの三谷幸喜作品の集大成というか、ひとつの完成形と言っていいんじゃないでしょうか。

とりあえず、これ、コントですよ。
コメディ映画ではあるんだけど、むしろお笑いコントとして観たほうがいいんじゃないかと思う。
しかもまぁ、上品なというか、ベタなというか、じつに三谷幸喜らしい笑いのコントです。
そういう笑いは、嫌いじゃない。

まぁ、よほどこだわりのある人じゃない限り、いやでも笑っちゃうと思う。
ベタなんだけどなー、やっぱ、ついつい笑っちゃうわ。
「ミラクル7号」がお子さん向けのお薦めとするなら、「ザ・マジックアワー」は大人向けのお薦めですね。
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by kude104 | 2008-07-02 21:46 | 映画
気がつけば今年ももう折り返し地点ですよー。
――ということで、次の映画サービスデーの話でも。
今回はなかなか豊作で選ぶの迷っちゃうな。

本命はやはり、「ミラクル7号」だろうか。
じつはどんな映画か内容ほとんど知らないんだけど、チャウ・シンチー作品というだけで「たぶん面白かろう」と。
チャウ・シンチー作品といえば「少林サッカー」や「カンフーハッスル」など、基本コミカルとはいえ、そこそこエグいアクション映画というイメージがあるけど、今回のはちょっと雰囲気が違っていそうなところが興味津々。
チャウ・シンチーの新境地が見られるか!?てな感じで、とりあえず見ときたい。

「ミラクル7号」がなければ本命は「ザ・マジックアワー」だったところ。
こちらも、三谷幸喜作品ということで、「まぁ面白かろう」と。
三谷幸喜作品は、若干小さくまとまるというか「良く出来た佳作」レベルにとどまる印象が無きにしも非ずだけど、それでも平均レベルの面白さは保障されている安心感がある。
それに、今作はなかなかの自信作っぽいし。
まぁ、見て損はなかろう。

べつに、それほどファンというわけではないけど、それでもやはり「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」も気になる。
なんつーか、面白い云々は置いといて、「とりあえずイベントだから」みたいなノリで。
それに、どうせ見るなら映画館でという類の映画だしね。

今回はとりあえずこの3本あれば、ぼく的には材料として十分といったところだけど、他にも「隠れた良作」系の作品がいくつかあるし、これから夏に向けて話題作がどんどん出てくるし。
しばらく、映画豊作期間が続きそう。
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by kude104 | 2008-06-28 22:46 | 映画
ちょっと日が経ってしまいましたが、映画サービスデーの話など。

今回は『アフタースクール』で決まりだね!と勇んで出かけたものの、満席で撃沈。
うすうす「そうじゃないかなー」と思ってはいたんですけどね。
日曜日の映画サービスデーだし。
いま上映しているものの中では『アフタースクール』の評判が抜きんでて高いし。
その割に、上映劇場は小規模なところだし。
でも、残りあと3回の上映がある状況で、すべて満席になっていたのにはビビった。

で、『アフタースクール』がダメだった場合の代替案を考えていなかったので、上映時間のタイミングと、空席があるものと、あとフィーリングとで選んだのが『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』です。
事前のリサーチはほとんどしていなかったので、まぁ、「何も観ずに帰るよりは」といった程度の期待しかしていなかったわけですけど。
蓋を開けて見れば、ちと刺激が強くはありましたが、なかなか面白かったです。

主人公は殺人依存症(アルコール依存症のように、本人は「やめたい、やめなきゃ」と思っているのだけど、どうしても殺人をやめられない)という設定なんですが、まるで天使と悪魔が綱引きをするかのように、「我慢せずに殺しちゃえよ」と囁く“もうひとりの自分”を、「もう殺人はしない」と抑制しようとする主人公、といった感じに描かれます。
この“もう一人の自分”が、実際にもう一人の登場人物として映像化されているのが、なかなか画的に面白い。

で、これが言わば善と悪との人格の対決物語になるのではなく、どちらかと言うと、“善なる人格”のほうも本当のところは殺人したくてしょうがないわけです。
“悪なる人格”を言葉では否定しているのですが、実際のところは、とても頼りにしているというか「仲がいい」感じなんですよね。
それが面白いなーと思いました。

ただ、最後の落ちはどうなんだろうなぁ。
個人的には、いっそそのまま○○される落ちで終わったほうが良かったんじゃないかなぁと思うんだけど。
続編を作るときのために、逃げを打ったのだろうか。
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by kude104 | 2008-06-03 23:48 | 映画
GWと言えども平日だからか、むしろ普段より少ないくらいの客足でした。
というわけで、行ってきました映画サービスデー。
今回観た映画は、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』『チェスト!』の2本。

まずは『チェスト!』から。
なんというか、一言で言うなら「ベタ」。
ストーリーといい、登場人物のキャラクター設定といい、公式サイトのあらすじや人物紹介を見て、「だいたいこんな映画かな」と想像するまさにその通りの映画です。

失礼な表現だけど、率直な感想として、「素人が一生懸命作りました」という感じ。
技巧的じゃないというか、洗練されていないというか。
「愚直に、素直に、ストレートにそのまま作りました」みたいな。
表現を反対にして言うと、技巧的で洗練された「地元の自主制作映画」のニオイがする。
これが計算でそうしているのだったらすごいけど、たぶん天然だろうな。

で、そうした「素人くささ」がマイナスかというと全然そんなことはなくて。
むしろ、こんなにベタな映画をこんなに純朴にやられたら、もう感動するしかないやん。
ある意味、きたない。
王道を直球ど真ん中勝負で来るからね。
しかも天然で。
たとえるなら、高校野球の「素人くささ」ですよ。
プロ野球のように技巧的で洗練されていないところが、いいんですよ。
とても好感持てます。

ターゲット層としては、「小学生のお子さんとの親子連れ」がベストマッチでしょう。
それで、親のほうが泣くパターンだと思います。
「小学生が友達と一緒にがんばる映画」を期待している人には、まったく期待を裏切らないので、安心してお勧めです。


一方、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』のほうは、『チェスト!』とは対照的に、ものすごく技巧的で洗練された映画です。
『チェスト!』の場合は天然でダサいところがあるけど、こっちは計算でわざとダサく作っている。
あっちが高校野球なら、こっちはまさにプロ野球です。

で、文句なく面白い。
劇場、笑いが絶えませんでした。
見事に老若男女だれでも楽しめるコメディムービーです。

ただ、敢えて言うなら、テレビドラマっぽいけどね。
映画ならではのスケールの大きさを求める人には、ちょっと物足りないかもね。
気楽に笑える映画を見たい人には、文句なくお勧めです。
今のところ、今期ベスト2と言ってもいいでしょう。
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by kude104 | 2008-05-02 21:59 | 映画