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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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ブログは議論の場に向かない

没落エリートの出現―ビジネス社会から疎外される高学歴就職難民たちー - 女。京大生の日記。

なんか一部でえらく盛り上がってみるみたいなので、ひと通り読んでみた。

「高学歴なのに就職できない人が少なからずいる」ことについて、社会的な構造の変化から捉えようという上記エントリーに対して、「個人の問題です」という反応が多々見られて首をかしげる。
いや、何事も究極的には個人の問題に帰着するなんてことは、当たり前じゃないかと。
それと同様に、何事にも社会的な側面が影響を及ぼすことも、当たり前じゃないかと。
で、今回は「社会的な側面から考えてみましょう」という話であると、ぼくには読めるのだけど。
それに対して、「個人の問題です」と反論しても、なんというか、ずれてるよね。
あと、「エリート」というフレーズに引っ張られすぎなのもどうかと思う。

まぁ、ブログなんてものは議論の場というより、他人様のエントリーを枕に自分の言いたいことを言う場なので、それでいいのだけど。
上記エントリーにしても、べつに議論する気で書かれているわけじゃないだろうし。

ただ、どうも社会制度やシステムの話をしているときに、個人の問題として片付けようとする反応がネットでは多く見かける気がする。
なんだろう、やはり、ネットは個人的な空間だからだろうか。
問題を克服するために、「個人が頑張ればいい」というのは、正直、論としてつまらないというか身も蓋もなくて面白くない。
「平均よりちょっとダメなやつでも、このシステムに乗っければそれなりに上手くいく」というシステムを考えようというほうが、テーマとして面白いよね。

個人的には、「高学歴就職難民」という現象は、かつてと比べて、求人数の減少、高学歴者の増加、企業が必要とする人材の変化といった要因で語ることが出来るのではないかと思う。

まず、求人数が増えれば、高学歴低学歴関係なく、就職難民が減るので問題解決だ。
次に、学歴が「○○大学の○○学科をこの成績で卒業していれば、この分野でこれくらいの知識と能力を期待してよい」という保証になれば、高学歴ほど就職に有利かと思う。
もちろん、その専門性を求める企業への就職に対しては、ということだけど。
要は、実力の伴わない「名ばかり学歴者」を排除し、学歴を「ラベル付け」として再び機能させましょうということだ。

また、「時代が求める人材の育成」という任を学校に求めるのであれば、教育の内容を時代に合わせて柔軟に変更していく必要があるだろう。
個人的には、何でもかんでも学校に押し付けるのはどうかと思うので、ビジネススクールのようなものを充実させればいいのではないかと思う。
受験のために進学塾に通うように、就職のためにビジネススクールに通えばいいんじゃないかな。

ま、蓋を開けてみると、「高学歴就職難民」なんて実はいなくて、いまもバリバリの学歴社会でしたというオチだったりして。
by kude104 | 2008-07-31 18:15 | PC&ネット