世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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初音ミクに見るニコニコ動画のオープンソースパワー

初音ミクのオリジナル曲に名作が続々と生まれている! :にゅーあきばどっとこむ

初音ミクというVOCALOID(歌声合成ソフトウェア)で作られたオリジナル楽曲ということだけど、すごいね。
かなりクオリティ高い。

でも、楽曲のクオリティが高ければ高いほど、やはりVOCALOIDの歌声の拙さが目立つように感じられます。
もちろん、機械的な合成でここまでの歌唱力が表現できることには、ただただ感嘆するわけだけど。
「これ、生身の人間の歌声乗せたら、もっといい歌になるんだろうな」と思っちゃうわけだ。

とはいえ、じゃあ実際に人間に歌わせたらと考えると、たしかに楽曲の完成度は上がるかもしれないけど、たぶん“普通”の楽曲になっちゃうんだろうな。
初音ミクが歌うから、価値があるのであって。

可能性があるとしたら、初音ミクの声を担当している声優さんが初音ミクっぽく歌うという形ならば、初音ミクのイメージを保ちつつ、歌声のクオリティを高められるかも知れない。
初音ミクのオリジナル楽曲を商品化しようという動きがあるようだけど、どうなんだろう、一般向けを考えるならそういう工夫はあっていいと思うのだけど。
でも、初音ミクファンの皆さんにとっては、この拙い歌声こそが魅力なのかも知れないから、難しいところですね。


それはそれとして。
ニコニコ動画における一連の作品の作られ方と言うのは、まさにオープンソース開発のそれですね。
オープンソース開発が上手くいくかどうかというのは、やはり1にも2にもコミュニティなのだということが、ニコニコ動画を見ているとよく分かります。

ニコニコ動画が秀でていると思う点は、音楽と映像とコメントという3つの要素によって成り立つところでしょう。
音楽と映像というのは、「他人の音楽に自分の映像をmixする」「他人の映像に自分の音楽をmixする」という共同作業が容易です。
素材そのものは音楽と映像という具合に独立しているのに、合わせてひとつの作品としたときの一体感は非常に高い。
もしこれが音楽だけ、映像だけだったら、別バージョンを作り出すには他人の作品を直接いじらなければならず、それはたぶん心理的な抵抗感が強いと思うのです。

そしてコメント。
音楽作りも映像作りも得手ではないというユーザも“作品作り”に参加できるという点で、このコメントこそがニコニコ動画のオープンソースのパワーの源なのは間違いない。
ニコニコ動画のコメントシステムのすごいところは、動画を観終わった後、最後にまとめて感想をコメントするというのではなく、その時その瞬間に感じたことをぱっとコメントするというリアルタイム感。
このリアルタイム感による勢いがコミュニティの熱になって、オープンソースを突き動かしているように感じます。

もうひとつ。
ニコニコ動画でオープンソースが発展したのは、やはり、市販の楽曲やテレビ番組のMADを作る文化が下地にあるからだろうと思います。
誰かがアップした作品に自分の創作をmixして再アップする――みたいなことを参加者全員が共通認識として許可するコミュニティを作ることは、実はかなり奇跡的に思えます。
しかも、これだけの才能を持った人たちを、これだけたくさん集めることは。
ニコニコ動画のシステムは容易に真似できても、このコミュニティ文化作りはそう簡単には真似できないでしょうね。

ただ、それだけに、ニコニコ動画のオープンソースパワーは、ニコニコ動画の文化に適したものに対してしか発揮されない。
たぶん、そこは非常に顕著な気がします。
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by kude104 | 2007-10-09 23:23 | PC&ネット