世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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福祉事業で利益の追求は可能か

すなふきんの雑感日記 - うちは慈善事業やってるんじゃねえんだ!

もともと福祉という発想は「赤字」を前提とするものであり、利益の追求を前提とする民間企業に任せるのは間違っているのではないか――という趣旨でしょうか。
なるほど、たしかにそうですね。

一般的に、「民間に任せる」狙いとして、経営の効率化とサービスの向上が掲げられるかと思いますが、それらはともに「利益の追求」のために行われます。
経営の効率化はコストを削減することで利益を増すために、サービスの向上は商品価値を高めることで業績を上げるために。
でも、福祉事業というのは、言われてみれば「利益の追求」に向かない業種ですね。

まずコストの削減ですが、福祉事業におけるコストのほとんどは人件費でしょう。
次いで、活動器材でしょうか。
どちらも、コストの削減はサービスの低下につながります。

次にサービスの向上ですが、富裕層をターゲットにした福祉サービスという方向性はあるとしても、一般層をターゲットにした福祉サービスで考えるなら、いくらサービスを向上させたとしてもサービスを受ける側が払えるお金は限られているという問題があります。
「良いサービスを提供すればたくさんお金がもらえる」というものではないのですね。

活動内容をマニュアル化してオートマティカリーに行える範囲にも限界がありそうですし、スケールメリットもそんなに発生するように思えませんし、この事業、いったいどうやって利益の追求を図ればいいのだろうと思えます。

ポイントはやはり、福祉サービスのコストを誰が負担するかという部分でしょう。
サービスを受ける人間が負担するのが商売の基本中の基本ではありますが、上記エントリーに書かれているとおり、「福祉を受ける側の主体はまさに自ら生産し借りを返せないからこそ福祉に頼るわけで」あり、サービスを受ける人間が100%負担するというやり方ではどうしたって「赤字」になると思われます。
それでは、利益の追求は望めません。
となれば、「差し当たってサービスを受けない人間にも、大なり小なり負担してもらいましょう」という考え方を採らざるを得まい。
問題は、どうすれば、いやいや義務的に負担させるのではなく、より多くの人に積極的に負担してもらえるか――です。

たとえば、保険サービスのような考え方はどうでしょう。
月々積み立てをすることで、将来福祉サービスが受けられます、みたいな。
保険サービスには親しい国民性ですから、わりと抵抗感なく負担してもらえそうな気もしますが、問題は、保険の場合は積み立てが「無駄」になる人の割合が多いのに対して、福祉の場合は無駄にならない人のほうが多そうなところですね。
結果、積立金の負担が大きくて利用されない、なんてことになるでしょうか。

ならば、個人が負担するのではなく、企業に負担してもらうという発想はどうでしょう。
そのためには、法律で「企業は従業員の福祉サービス料金を負担しなければならない」と規定する必要があるかもしれませんが。
たとえば上記保険サービスの積立金を企業が支払うとして、従業員は1年間務めると1年分の福祉サービスチケットが貰える――みたいなシステムです。
企業にとってもうま味はあって、たとえば「5年間務めると5年分のチケットが貰える」とすれば5年間社員を囲い込めるし、よりグレードの高い福祉サービスチケットを用意することは社員報酬として機能するでしょう。
で、この負担分は税金免除とでもしておけば、なんとか機能しませんかね。

もし企業が負担するとなれば、福祉事業でも利益の追求が可能になるような気がします。
そうすれば、複数の企業が参入し、競争が生まれ、サービスの向上が行われ、「民間に任せて正解だったね」となるんじゃないでしょうか。
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by kude104 | 2007-06-10 23:47