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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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ドラえもん、侮りがたし

「映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 ~7人の魔法使い~」を観ていて、旧作と比べて、「なんでこんな変更を施したのだろう」と疑問に思う部分がいくつかありました。

そのひとつが、現実世界においても謎のブラックホールが接近していて地球が危ない、というシーンが冒頭に描かれていることです。
しかも、のび太たちが魔法世界で地球の危機を救って戻ってくると、現実世界の危機も解決している――といったシーンがエンディングにて提示されます。
旧作にはないエピソードですし、「あれ? これってどうなっているのかな?」とちょっと混乱したんですよね。

また、旧作でのび太が魔法世界を去る前に美夜子さんとお別れをするシーンがあるのですが、新作ではエンディング中にそれらしいシーンがワンカット映るだけで、セリフなどはありません。
別れのシーンなんてのは恰好の泣かせどころなわけで、どうしてこれをカットしたのだろう、きっと時間の都合だろうな、などと思っていたわけです。

その疑問が今日、テレビアニメのドラえもんを観て氷解しました。

今日のテレビアニメドラえもんのお話は、魔法にあこがれたのび太がもしもボックスで魔法世界を作るという映画のストーリーと同様に、魔法世界ののび太が科学にあこがれて「もしも箱(というネーミングだったと思う)」で科学世界を作る、という内容でした。
この場合、作るという表現は相応しくないですね。
つまり、新作においては、科学世界と魔法世界はパラレルワールドとして存在していて、科学世界にのび太がいるように魔法世界にものび太がいて、同じようなことを考えて、同じタイミングでもしもボックスを使って、お互いに入れ替わった、という解釈になっているようです。

なるほど、だから、「現実世界にも満月博士と美夜子さんがいるよ」というシーンが描かれていたり、のび太と美夜子さんとの別れのシーンを省略したんだな。
だとすると、現実世界の危機が解決していたのはもちろん、魔法世界ののび太とドラえもんが、科学世界の仲間たちと冒険した結果だろうということになります。

まさか、そんな解答が用意されているとは思わなかったので、「なるほど!」と思わず感心してしまいました。
旧作を知っていて、すでに映画を観ていて、その内容に「なんでだろう?」と疑問を感じていて、さらに今日テレビアニメを観るという、これは言わばドラマニアのための仕掛けなのではなかろうか。
自分がドラマニアだと言うつもりは全然ないけど、この仕掛けは普通の人は気付かんだろうって。

DVDには、今日のテレビアニメも映像特典としてぜひ納めるべきだと思います。
じゃないと、映画だけでは気付かないって。
by kude104 | 2007-03-23 21:01 | 映画