ザ・たっちの面白さはテレビ芸人としての面白さ
2007年 02月 14日
たけくまメモ : ザ・たっちの何が面白いのか
ザ・たっちの”人気”はなんとなく分かる気がするけど、ぼく個人としてさほど面白く思わないという点で同感です。
お笑い芸人の才能には、大きく分けて、ネタとフリートークの2種類あると考えていいでしょう。
あ、リアクション芸を別にして、3種類にしたほうがいいかな。
ともかく、ザ・たっちのネタの才能――「物まねネタが面白い」とか――は、ぼく自身が見たことがないのと、今回のたけくまさんの感想はテレビでのなんというんでしょう、アドリブ的なフリートークでの才能についてだろうと思いますので、そちらに絞って話を進めます。
で、まずは「ちょっと、ちょっとちょっと」という一発ギャグが面白くないという感想なんですが、ぼくも同感です。
でも、それはなにもザ・たっちに限ったことではなく、そもそも「面白い一発ギャグ」なんてあったかしらと思う次第です。
なんでもいいですけど、吉本新喜劇の各種ギャグにしても、往年の著名なギャグにしても、面白いですかね。
ギャグ単体で見た場合に、です。
一発ギャグの面白さって、子供の感覚での面白さレベルだと思うのです。
なので、基本的には子供に受ける一発ギャグが「面白いギャグ」という認識でいいのではないかと考えます。
「ちょっと、ちょっとちょっと」にしても、ぼくにはまるで笑えませんけど、でも他の流行りもしない一発ギャグと比べれば、たしかにキャッチーだと思います。
なにしろ、耳に残る。
真似しやすい。
流行る一発ギャグの条件って、要するに、それを見た人が日常生活で思わず真似して使っちゃうことだと思います。
それを言う、やるのが感覚的に気持ちいい。
そして、それを使う場面が分かりやすい。
その点で、「ちょっと、ちょっとちょっと」は、たしかに優れているように思います。
で。
まぁ、「ちょっと、ちょっとちょっと」はギャグとして「たしかに流行るわな」でいいとして、ではザ・たっちのフリートークの才能はどうやねんと。
たいして面白くないじゃないかと。
これに関しても、テレビに出ているタレント(お笑い芸人以外も含めて)の8割はたいして面白いことを言っているわけではない、という理解でよろしいのではないかと思います。
つまり、ザ・たっちだけが例外ではないのだと。
とりあえず、普通レベル、可もなく不可もなくというレベルのコメントができれば、あとは他の要素が加算されて、トータルとしてのタレントの「面白さ」になるのだと思います。
歌がそれなりでも、ルックスでCDが売れるアイドル、みたいな。
歌手としてみるとそれはどうやねんということですが、トータルの商品価値というかエンタテインメント性という観点で見れば、そいういうのも有りだろうと思います。
ですから、さして面白いことを言わないのにバラエティ番組に引っ張りだこな芸人がいることは、そう不思議なことではない。
では、ザ・たっちのコメント以外の加算ポイントは何かというと、ひとつにはたけくまさんも書かれているように、コロコロしたヌイグルミが声を合わせて動いているカワイさでしょう。
そしてもうひとつが、やっぱり「ちょっと、ちょっとちょっと」などの持ちギャグだと思います。
ザ・たっちが「ちょっと、ちょっとちょっと」と言ってみんなが笑う。
その様を見ていてぼくが感じるのは、なんというか、水戸黄門の印籠のカタルシスのようなものがそこにあるのかなということです。
お約束の面白さ、みたいな。
「言うんだろうな言うんだろうな・・・ほら、やっぱり言った!」と嬉しくなる感じ。
あるいは、俳優さんでも、たとえばその俳優さんが演じた役柄の有名なセリフを言うとお客さんが喜ぶ、みたいなのってありますよね。
「あ、あたしこれ知ってる!」とか、「本物を生で見られた!」とか、そういう面白さもあるのかもしれません。
加えて言えば、ある種の「記号性」のようなものも、あるのかもしれないと感じます。
「ちょっと、ちょっとちょっと」というギャグは面白い、という記号になっている、というか。
どこで笑っていいか分からない人も安心です、「ちょっと、ちょっとちょっと」が出たら笑っていいんですよ、みたいな。
これは「お約束の面白さ」を通り越した「お約束の世界」ですな。
もしこれがけっこう大きなウエイトを占めているとすると、お寒い状況ですねと嘆きのひとつも言いたくなりますが。
とまぁ、そういった要素がいろいろ絡み合って、テレビ芸人としてのザ・たっちの「面白さ」を作っているのかなぁと、ぼくなりに解釈しています。
ザ・たっちの”人気”はなんとなく分かる気がするけど、ぼく個人としてさほど面白く思わないという点で同感です。
お笑い芸人の才能には、大きく分けて、ネタとフリートークの2種類あると考えていいでしょう。
あ、リアクション芸を別にして、3種類にしたほうがいいかな。
ともかく、ザ・たっちのネタの才能――「物まねネタが面白い」とか――は、ぼく自身が見たことがないのと、今回のたけくまさんの感想はテレビでのなんというんでしょう、アドリブ的なフリートークでの才能についてだろうと思いますので、そちらに絞って話を進めます。
で、まずは「ちょっと、ちょっとちょっと」という一発ギャグが面白くないという感想なんですが、ぼくも同感です。
でも、それはなにもザ・たっちに限ったことではなく、そもそも「面白い一発ギャグ」なんてあったかしらと思う次第です。
なんでもいいですけど、吉本新喜劇の各種ギャグにしても、往年の著名なギャグにしても、面白いですかね。
ギャグ単体で見た場合に、です。
一発ギャグの面白さって、子供の感覚での面白さレベルだと思うのです。
なので、基本的には子供に受ける一発ギャグが「面白いギャグ」という認識でいいのではないかと考えます。
「ちょっと、ちょっとちょっと」にしても、ぼくにはまるで笑えませんけど、でも他の流行りもしない一発ギャグと比べれば、たしかにキャッチーだと思います。
なにしろ、耳に残る。
真似しやすい。
流行る一発ギャグの条件って、要するに、それを見た人が日常生活で思わず真似して使っちゃうことだと思います。
それを言う、やるのが感覚的に気持ちいい。
そして、それを使う場面が分かりやすい。
その点で、「ちょっと、ちょっとちょっと」は、たしかに優れているように思います。
で。
まぁ、「ちょっと、ちょっとちょっと」はギャグとして「たしかに流行るわな」でいいとして、ではザ・たっちのフリートークの才能はどうやねんと。
たいして面白くないじゃないかと。
これに関しても、テレビに出ているタレント(お笑い芸人以外も含めて)の8割はたいして面白いことを言っているわけではない、という理解でよろしいのではないかと思います。
つまり、ザ・たっちだけが例外ではないのだと。
とりあえず、普通レベル、可もなく不可もなくというレベルのコメントができれば、あとは他の要素が加算されて、トータルとしてのタレントの「面白さ」になるのだと思います。
歌がそれなりでも、ルックスでCDが売れるアイドル、みたいな。
歌手としてみるとそれはどうやねんということですが、トータルの商品価値というかエンタテインメント性という観点で見れば、そいういうのも有りだろうと思います。
ですから、さして面白いことを言わないのにバラエティ番組に引っ張りだこな芸人がいることは、そう不思議なことではない。
では、ザ・たっちのコメント以外の加算ポイントは何かというと、ひとつにはたけくまさんも書かれているように、コロコロしたヌイグルミが声を合わせて動いているカワイさでしょう。
そしてもうひとつが、やっぱり「ちょっと、ちょっとちょっと」などの持ちギャグだと思います。
ザ・たっちが「ちょっと、ちょっとちょっと」と言ってみんなが笑う。
その様を見ていてぼくが感じるのは、なんというか、水戸黄門の印籠のカタルシスのようなものがそこにあるのかなということです。
お約束の面白さ、みたいな。
「言うんだろうな言うんだろうな・・・ほら、やっぱり言った!」と嬉しくなる感じ。
あるいは、俳優さんでも、たとえばその俳優さんが演じた役柄の有名なセリフを言うとお客さんが喜ぶ、みたいなのってありますよね。
「あ、あたしこれ知ってる!」とか、「本物を生で見られた!」とか、そういう面白さもあるのかもしれません。
加えて言えば、ある種の「記号性」のようなものも、あるのかもしれないと感じます。
「ちょっと、ちょっとちょっと」というギャグは面白い、という記号になっている、というか。
どこで笑っていいか分からない人も安心です、「ちょっと、ちょっとちょっと」が出たら笑っていいんですよ、みたいな。
これは「お約束の面白さ」を通り越した「お約束の世界」ですな。
もしこれがけっこう大きなウエイトを占めているとすると、お寒い状況ですねと嘆きのひとつも言いたくなりますが。
とまぁ、そういった要素がいろいろ絡み合って、テレビ芸人としてのザ・たっちの「面白さ」を作っているのかなぁと、ぼくなりに解釈しています。
by kude104
| 2007-02-14 23:59
| テレビ