世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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YouTubeから違法ビデオがなくなる日

ユーチューブ、ビデオの著作権者に収入を分配するシステム導入を計画 - CNET Japan

どうやらYouTubeの成長もここまでのようです。
と、このニュースを目にした瞬間、思いました。
少なくとも──というか、たぶん日本においては。

なぜ初めからそのようなシステムを導入しなかったのかという問いに対して、経営陣はこう答えています。
「収入を分配すると、純粋な愛好者でなく、金儲けを目的とした投稿者ばかりが集まるのでは」との懸念を抱いていた。
CNN.co.jp : ユーチューブ、広告収入を投稿者に分配へ - ビジネス
ぼくの見るところでは別の理由からだろうと思う。
ポイントはここ。
ただし、収入を得られるのはそのビデオの本来の著作権者のみだ。
この仕組みがうまく機能するためには、毎日1億件も投稿されるビデオをYouTubeが事前にチェックすることが必要となる。
ビデオの投稿者に報酬を与えるには、そのビデオが他人の著作権を侵害していないことを確認する必要がどうしても生じます。
著作権法違反者にYouTubeが報酬を支払ったなんてことになると、おそらくYouTubeはサービスを続けられないほどのバッシングを受けるでしょう。

ですから、彼らが考えたのは、「報酬を支払う代わりに、著作権のクリーンなビデオしか扱わない」サービスと、「報酬を支払わない代わりに、著作権のダークなビデオも扱う」サービスと、どちらがより多くの人を惹きつけるか・・・という選択だったに違いないと思うのです。
YouTubeは後者を選択したわけですが、それが「正しい」選択だったことは彼らの今が物語っています。

で、いま、彼らが前者の方向にかじを切ろうとしているわけですが。
報酬を支払うにおいて、まさか、「本来の著作権者からの申し出があって初めてチェックします。それまではノーチェックで報酬を支払います」というわけにはいかないでしょう。
つまり、YouTubeは、それが著作権的に白か黒か「本来の著作権者からの申し出がなくても自発的に調べます」という態度を表明することになる。
となれば当然、「著作権的に黒なビデオは自発的に削除しろ」ということになります。
その”危険性”にYouTubeが気づいていないはずがない。

ここから察するに、YouTubeは、ぶっちゃけ著作権法違反なビデオで人を集めるのはもう十分だと判断したのではないでしょうか。
もう十分人が集まったので、ここからはクリーンなビデオだけでも十分やっていけると判断したのでしょう。
企業などにも「YouTubeを利用したほうが得だ」という流れができ始めていますし。
特に、これから広告ビジネスを展開しようと考えたとき、ダークなビデオの存在はスポンサーの印象を悪くするだけのマイナス要因でしかないので。

とはいえ、ある日突然、今日を境になんの前触れもなく「違法ビデオは削除します」とやったのでは、なにかこう「屈した」みたいでユーザの反発を招きかねません。
そこで、まずは「報酬」というメリットを提示しつつ、それを大義名分にじわじわと掃除に掛かるつもりではないのか。
そう考えると、なかなかにクレバーで強かですね。
もしや、サービス開始のときから、ここまでのシナリオを描いていたわけではあるまいな。
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by kude104 | 2007-01-31 19:16 | PC&ネット