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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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戦争はもっとロジカルに扱われるべきものなのだ

今日のNHKクローズアップ現代は、「戦争を風化させない」というテーマでした。
ぼくはまぁ先の大戦にそれなりに興味を持っている人間ですので、最低限の知識は持っています。
そんなぼくからすると、現代の若者の中に「終戦日を知らない」「アメリカと戦争したことを知らない」人が少なからずいると聞くと、やっぱりちょっと驚いちゃう。
驚いちゃいますが、まぁ、分からなくはないですね。
興味が無いとそんなもんだろうと思います。

たとえば、「文久の役でどことどこが戦ったか知らない」というのと同じです。
つまりは、太平洋戦争も「歴史」になったということでしょう。

知識だけ知っていれば良いのなら、高校入試や大学入試の出題範囲に第二次世界大戦を含めるようにすれば良いと思います。
学校の授業で、明らかに縄文土器より扱い低いくせして、「今の若者は戦争を知らない」と言ってもそりゃ当然です。
日常生活の中で、太平洋戦争に興味を持って自分から調べてみよう・・・なんて人がそうそういるわけないじゃん。

だって、正直、世間に溢れる太平洋戦争の話なんて、辛気臭くて面白くないもん。
誰々さんが兵隊に取られて戦地へ行って帰ってきませんでしたとか、誰々さんはどこどこで死にましたとか、不幸になりましたとか悲惨でしたとか、そんな話ばっかりだし。
太平洋戦争の話って、実際は戦争物語として非常に面白いとぼくなんかは思うんだけど、でも、太平洋戦争を戦争物語として面白がっちゃイカン!といった空気があるように思います。
それはそれで当然なんですけど。
歴史になったとはいえ、まだまだ生々しい歴史なので、戦国時代の国盗り合戦のようには扱えないですよね。

でも、あの戦争を悲惨だった、不幸だったというお話として語るだけでは不充分だとぼくは思う。
戦争経験者の体験談として語る場合は、それでいいのですが。
つまり、得られる情報が体験談「しか」ないってところが不満です。

「なぜ戦争になってしまったのか」「どうすれば回避できたのか」
それを学ぶこと・考えることが本当は一番重要で、戦争の悲惨さや平和の尊さは、そのための動機でしかない。
動機はとても大切ですが、動機だけで満足してしまっては意味がない。

平和が尊いことはみんな知っている。
誰だって戦争は嫌だ。
なのに、どうして戦争になってしまうのか。

その理由のひとつが、「感情だけで平和は守れない」ってことだろうと思います。
「平和は尊い」という感情だけでは、往々にして、「平和を守るためには戦わなければならない」という感情に摩り替えられてしまうのだと思う。
そのときにブレーキとなるのが、ロジックだとぼくは考えます。
「戦争を回避するテクニック」と言ってもいい。
それは、過去の戦争から学ぶのが一番です。

だから、太平洋戦争は、もっとロジカルに学術的に振り返り分析されるべきものだと思います。

当時の国際状況や社会状況、そして軍事的な戦略・戦術、将兵の能力や人となり、そして兵器の優劣・・・。
そういったものをがっつり分析してくれる戦争特集があれば、ぼくはもうかじりついて見ちゃうけどな。
絶対面白いですし、ためにもなるでしょう。

そういうところから入って、その先に戦争の悲惨さを知るという順番でもいいと思うし、たぶん、そっちのほうが間口は広いんじゃないでしょうか。
by kude104 | 2006-08-02 23:59 | テレビ