世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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パトロンシステムにおけるクリエイターの努力

パトロンシステムが上手く行かない理由として、ユーザをパトロン化することの難しさを挙げました。
そして、難しいにもかかわらず、クリエイターのほうに投げ銭を集めるための努力が見られないという傾向も。

しかし、だからといって、投げ銭を集めるための努力をクリエイターに求めるやり方は美しくない。
できることなら、「クリエイターさんはコンテンツの制作に専念してください。投げ銭を集めるための工夫はシステムの方で受け持ちますから」というかたちが美しいですよね。

Google AdSenseがこれだけ普及した理由のひとつは、初めに広告枠を設置しておけば、あとは放っておいても自動的に最適な広告を表示してくれるというお手軽さにあると思います。
もしこれが、毎回毎回自分で広告を選んで張っつける仕様だったら、ここまで普及しなかったでしょう。
相手が職業クリエイターであれば、「そのための手間を惜しまない」姿勢を求めるのも有りだと思うけど、一般向けのお小遣い稼ぎ用システムにそれは敷居が高すぎます。

しかし、そうは言っても、お客さんからダイレクトにお金をいただこうというのですから、「広告枠を設置するだけ」というわけには行きません。
たとえるなら、同じ広告でもアフィリエイトのほうは、単純に広告を張っつけるだけではそうそう収入が上がらないのと同じです。
やはり、ある程度まではシステムのほうで「投げ銭しても良いかな」という気持ちにさせますんで、そこから先はクリエイターさんのほうで頑張ってくださいね、ということになるでしょう。

「なんだ、結局やっぱり投げ銭を集めるための努力はしなければならないのか」と思われるかもしれませんが、こればっかりはしょうがないです。
その代わり、システムを上手く設計することで、「しなければならない努力」を「やりがいのある努力」に出来ないものかと考えます。

ゲームにたとえるなら、ゴールとそこに向かう動機付けを上手くプレイヤーに提示するのがいいゲームデザインと言われます。
そうすることで、プレイヤーは自然に自発的にゴールへ向かうべく努力をします。
とても到達できそうにないゴールとか、単なる作業とか、そういったものをプレイヤーに要求するゲームは面白くない。
努力を努力と思わせない、そういうシステム設計が理想です。

パトロンシステムで言えば、大原則として、「どう努力しても投げ銭が集まらない」というのでは駄目です。
努力すれば努力したぶん結果が出るものでなければなりません。

この努力には、「いいコンテンツを作る」というのも含まれます。
いいコンテンツを作れば、それがパトロンへのアピールになって投げ銭が集まり、逆に、コンテンツによるアピールがいまひとつなら、別途「パトロンになって下さい」というアピール努力をすることでそれを補うことができる。
そういうシステムが良いんじゃないかと思います。

加えて、「コンテンツの良し悪しは関係ない、うまくアピールさえすればいい」という風潮にならないよう、注意したい。
それでは本末転倒ですから。

これまでのパトロンシステムというのは、「どう努力しても投げ銭が集まらない」という状況が多々見られますし、広告ビジネスというのは、「うまくアピールさえすればいい」という部分が若干あります。

たとえば、Google AdSenseなら、クリック率を上げるためにブログの記事のなかに広告を紛れ込ませるといった手が有効ですし、リピーターが多いコンテンツ系サイトよりも、一見さんが多い情報系サイトのほうがクリック率は高いようです。
このように、収入を高める努力が広告をクリックしてもらう努力に陥りがちなところが、Google AdSenseの限界と言えるかも知れません。

ざっくり言えば、パトロンシステムというのは、広告ビジネスとコンテンツ販売ビジネスのちょうど中間に位置するイメージになるでしょうか。
といったところで、続きはまた次回。
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by kude104 | 2006-05-17 21:49 | PC&ネット