世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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コンテンツ販売ビジネスのユートピア

ネットのテクノロジー面について、それこそネットの黎明期からずっと切望しているものがひとつあります。
それは、決済システムです。
もし、ネット上での決済が、財布からお金を取り出して支払うくらいに手軽にできるようになれば、世界は大きく変わるのに。
たぶん、最大にして最後の障壁でしょうね。

もし、そういうお手軽な決済インフラが整えば、もしかしたら、「ソフトがタダになる時代」は来ないかもしれないとさえ思います。

たとえば、パソコンでのコンテンツ販売からすれば、ケータイのコンテンツ販売ってちょっと信じられない。
「え? そんなコンテンツに300円も払うの?」みたいな。
「今月のパケ代1万円行っちゃったー」とかね。
ケータイコンテンツにそれだけお金を使うなら、パソコンコンテンツにだって使ってくれても良さそうなものだけど、そうはならない。
理由はいろいろあるだろうけど、突き詰めれば、決済の手間にあると思う。

ちょっと流行に乗り遅れているけど、いま「ウェブ進化論」を読んでいます。
それに出てくるネットの可能性のひとつに、「無限大×無=Something」という発想が紹介されています。
「一億人から一円ずつもらったら一億円になる」という話です。
リアル社会で一億人にコンタクトするのは不可能だけど、ネットなら可能です。
だから、僅かばかりのお金をたくさんの人から集めて、まとまった額にするという超薄利多売なビジネスが可能です。

もし、決済インフラさえ整っていれば。

たとえ「ソフトがタダになる時代」でも、「クリック1回で1円のお支払い」という程度のコストなら負担してもいいという人は、わりといるでしょう。
昨日の話でいえば、これくらいのファン化なら十分可能なレベルだと思うのです。
超人気クリエイターじゃなくても、普通の人気クリエイターのレベルで。

ネット上でのコンテンツ販売が辿り着くべき最終ゴールは、おそらくここだ。
ロングテールというか、ウェブ進化論で言うところの第3法則というか。
ごく小額をたくさんのお客さんから集めるやり方。

これと比べれば、配信会社にコンテンツを買い上げてもらうやり方というのは、まるで面白くない。
クリエイターにとって、お金を払ってくれるお客さんが配信会社だけですから。
それってなんか、「世の中に情報を発信するには、マスメディアに取り上げてもらわなければならない」みたいな、ブログ登場以前のメディア論のような、「ウェブ進化論」以前のオールドタイプなビジネスモデルに思えてしまいます。

ネット上でコンテンツを発表し、気に入ってくれたお客さんから直接お金を頂く。
やっぱり、これに優るビジネスモデルはないよなぁ。
それに、デジタルコンテンツは複製コストがゼロで、ネットを使うと不特定多数にコンタクトできるという特性を合わせれば、答えは「超薄利多売」の他にない。

でも、当面、決済インフラは整わないでしょう。
たとえ1円であっても、決済作業に(心理的な面も含めて)コストがかかるなら、それは「小額」にはなりません。
よって、このビジネスモデルは絵に描いたモチになってしまいます。
だから、ウェブ進化論でも、「無限大×無=Something」の話は、GoogleAdsenseの方向に進むのですね。

将来的なユートピアがそこだとしても、現時点では辿り着けないとしたら、じゃあ現時点で到達可能な理想郷はどこだろうかという点について、まだまだ考えを進めていこうと思います。
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by kude104 | 2006-05-13 23:49 | PC&ネット