世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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娯楽のコモディティ化

昨日の続きのような感じで。

ゲームの世界でも、「カジュアルゲーム」と呼ばれるお手軽なゲームが人気を集めていることを思うと、時代の流れとして「カジュアル」な方向に動いているのかなぁという気がしなくもない。

これはおそらく、最近よく耳にする「コモディティ化」という現象でしょう。

アニメにしろゲームにしろ、まだ娯楽として新鮮であるうちは、”行け行け”で作品作りが出来る。
技術的にも作品的にも、まだまだいろいろと試行錯誤を行う余地が有るし、そういう目新しさだけでもそれなりの娯楽性が生まれるから。
映画で言えば、写真が動くというだけで面白かった時代があって、音がついて、色がついて、SFXが登場して・・・とそのたびに新鮮な面白味が付加されてきた。
こういう成長期は、とにかく資金を集めて行け行けで規模の大きな作品や技術力の高い作品作りをしていれば、それが大きな競争価値となって売れる。

でも、技術的な進歩や新しい表現手法といったものが一通り出尽くすと、行け行けな作品作りが行き詰まるわけですね。
たとえて言えば、スペック的なものが10000あたりを越えてしまえば、それが次に10001になろうが10010になろうが、もはやたいした違いはない。

こうなると、スペック競争からコスト競争にシフトする動きが出てくる。
スペックが持つ競争力が失われることで、コストを他所の2倍かけて高スペック商品を作っても、その売上が1.5倍程度に留まるなら、割に合わない。
だったら、スペックは平均レベルでいいから、コストを下げることで競争価値を生み出そうという方向に動く。

そしてもうひとつ気になるのが、消費者のコスト負担が近年高まっているのではないかという点です。

コストといってもお金じゃない。
時間です。
娯楽に割く時間というものが、年々短くなってきている気がする。

不景気だ能力主義だ格差社会だといった感じで、ここ最近、仕事や勉強が忙しくなった人が増えたということもあるだろうけど、余暇の時間は同じでも、その過ごし方の選択肢が格段に増えたということが大きい。

昔はテレビかゲームかしかなかったものが、今じゃ、テレビ、ゲーム、ケータイ、パソコンと増えた。
これだけでも、ゲームに割ける時間はかつての半分になる計算だ。
当然、昔と同じプレイ時間を要求するゲームは、今じゃコスト高になってしまう。

その娯楽が成熟期に入ったことで、「カジュアル」と「高スペック」との間に、大きな差がつかなくなったこと。
その娯楽に割ける時間が短くなったことで、同程度の娯楽性なら、より時間コストの小さいほうが商品価値が高くなったこと。
このふたつの現象がカジュアルブームの背景ではないかと考えます。

キーワードは、安く、手軽に、短時間で。

おそらく次は書籍の世界でも・・・と書こうとして気づいたけど、新書ブームってのも、まず間違い無くこの流れですよね。
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by kude104 | 2006-04-08 23:59