世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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「なぜ人を殺してはいけないか」への美しくない回答

昨日の「なぜ人を殺してはいけないか」について、半村さんの回答を読む前の自分の考えを少し書いておこうと思います。

非常に単純に言えば、「俺はお前を殺さないから、お前も俺を殺すな」ということだと思うのです。
この社会に生れ落ちた瞬間に、そういう取り決めをぼくらは無条件に行っているのだと思います。
人を殺すことは、その取り決めを一方的に破ることになります。
だから、してはいけないのです。

「そんな取り決めをした覚えはない」という人は、では、「俺はお前を殺すかもしれないから、お前も俺を殺していい」というルールで生きていることになります。
果たしてそうでしょうか。
街を歩いていて、いつ誰に斬りつけられるか分からない、撃たれるか分からないという臨戦体勢で日々生きているでしょうか。
もし本当にそんなふうに日々生きているとしたら、たぶん、普通の生活は無理でしょう。
戦場で、しかも敵の勢力圏の真っ只中で、普通に生活できるほど人間の神経はタフじゃない。

つまり、すべて(と言っていいくらい、大部分)の人は、自分以外の人間が殺人の権利を放棄していることを認め、受け入れ、100%ではないにしても信頼し、それに依存して生活しているということです。

その上で、「お前たちが放棄するのは勝手だが、自分はそんな約束はしていない。殺人の権利は放棄しない」という主張が成り立つかどうかですが、これはもう明らかに成り立たない。
その社会においては。

「お互いに殺人の権利を放棄し合うことで安心した生活を送りましょう」というルールの社会では、そのルールを守らない人間は許されない。
社会の一員になった時点で、我々は無条件にその社会のルールを守ることを強いられます。
それが嫌なら、別の社会に移り住むか、社会のルールを変えるしかない。

戦争で人殺しが許されるのは、戦争が、「俺はお前を殺すから、お前も俺を殺していい」というルールで成り立っているからです。
死刑や正当防衛的な殺人が許されるのは、相手が先にルールを破ったことで取り決めが無効になったからです。

といった具合に考えると、「なぜ人を殺してはいけないか」なんて、悩むほどのことでもないように思います。
でも、半村さんのように美しい回答ではないですね。
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by kude104 | 2006-04-06 23:59