世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛

『機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛』を観てきました。
やはりガンダムファンとして、「とりあえず観ておくか」という気持ちを押さえきれなかったのです。
今は反省してます。

いやまあ、「反省してます」というほど失敗したーというわけではありませんが、なかなか微妙なラインにある映画であることは間違いない。

まず、確実に言えることは、いきなりこの映画だけを単体で観ても、まったく付いて行けないということ。
ぼくは「I」「II」は未見で、昔見たテレビ版のZガンダムが記憶の片隅にかろうじて残っているという状態で観たわけですが、ストーリー的な理解度はどうにかこうにか50%といったところでしょうか。
なにしろ登場する陣営の数が多く、その関係性がわりとめまぐるしく変化する上に、登場人物同士の関係性までもが入り乱れるので、予備知識なしではまず把握できない。

そういう予備知識のない人間から見た場合、ストーリーはかなり寒々しいというか痛々しい。
つまりは「愛のために戦う」ということなのだろうけど、なにぶん人物描写が圧倒的に足りていないので、観ているこっちとしては「惚れた腫れたで戦争するんじゃねー!」と言いたくなる。
敵の女の子パイロットに惚れて、「あのコを救うんだ!」とばかりに戦場でわがままし放題のやつとか、味方の女パイロットに惚れて、「あのコを救うんだ!」とばかりに戦艦で突撃して味方大量道連れとか、そんなんばっか。
これを観たら、SEEDのことを特別どうこう言えないよな、みたいな感じ。

また、この映画版は、基本はテレビ版の映像を使い回して、一部を新たに描き直すという作り方をしているのですが、テレビ版の映像は明らかに画質が悪い。
はっきり言って、スクリーンでの鑑賞に耐え得る映像じゃない。
これで他の映画と同じ料金を頂きますというのは、ちょっとどうだろう。
すべて描き直すくらいの気概は欲しかったですね。

でもまぁ、そういった部分はもう「ファンなら分かる、許せる」「一見さんお断り」だとして切り捨ててしまえば、あとはわりと面白い。
ぶっちゃけ、モビルスーツ戦を観るだけで楽しめる。
大画面でモビルスーツが動くのは、それだけで十分刺激的です。

そして、これがこの映画の一番ポイントでもあるのですが、ラストについて。
テレビ版のZガンダムというのは、最後に主人公が精神を崩壊させて終わるという、非常に衝撃的でまことに救いのないラストなんですが、映画版ではこれが変更されています。
簡単に言えば、バッドエンドだったものがハッピーエンドに変更されています。

テレビ版のバッドエンドを知らずに映画版のハッピーエンドを観ても、おそらくピンと来ないでしょう。
でも、知っている人間にとっては、この変更はけっこう「なるほど」と唸らされるものでした。
これがしたかったのかと。
だから、いまさらZガンダムを映画化しようなんて思ったんだな、と。

いや実際、ラストがテレビ版のままだったら、わざわざ映画化する必要なかったじゃんってことになったでしょう。
映画版Zガンダムは、テレビ版の単なるダイジェストですってことになっていた。
なので、この変更は“正しかった”と思います。

ぼくとしては、変更したことで作品としての完成度がどうなったかよりも、このラストに変更したかったんだ!という監督さんの思いが好ましかったです。
あのバッドエンドからすれば大甘もいいところですけど、でも嫌いじゃないな。
さんざんゴチャゴチャとわけの分からんドラマを見せておいて、最後の最後は笑っちゃうくらいシンプルな答えに着地しているけどね。
でも、悪くないです。

とまぁ、そんなこんなで、テレビ版のZガンダムを観たあとで観れば観るほど、面白さが増すという作品です。
間違っても、一般向けの映画ではない。
ファンのための映画です。
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by kude104 | 2006-03-23 23:59 | 映画