世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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ぼくなりの選挙総括

今回の小泉圧勝を受けて、「衆愚政治だ」とか「小泉劇場に国民が踊らされた」とか、そういったコメントを耳にします。

ぼくは思うのですが、これまでの選挙で、はたしてどれだけの人が政策を吟味して投票したのでしょう。
政策の良し悪しを吟味せずに投票することが「衆愚政治」なら、選挙なんて、これまでもずっと「衆愚政治」だったんじゃないだろうか。

恥ずかしながら、ぼくは正直、政策の良し悪しなんて難しいことは分からない。
そりゃあ、明らかにおかしな政策なら分かるでしょう。
でも、自民党のマニフェストと民主党のマニフェスト、比べてみてもどっちが優れているのかとか、あまりよく分からない。
どっちもどっちだよなぁって思ってしまう。

おそらく、ほとんどの人がそうなんじゃないかと思う。
で、そういう人たちが投票するのだ。

「そんないい加減なことではいけない、政治について国民はきちんと勉強すべきだ」と仰るのは、それはもうごもっともですが、と同時に現実的ではない。
試験でもして、一定以上の知識を有する人にのみ投票権を与えるとかしなければ、まぁ無理な話でしょう。
で、そんなことはできっこない。

ならばむしろ、政治のほうが国民に分かり易く歩み寄って来るべきだと、ぼくはそう考えます。
たとえば、郵政改革で数字がいくらになるなんて難しい話はどうでもいい。
そういうのは、プロフェッショナルな人々が、一番よろしいように調整して決めてくれればいい話で。
政治家が国民に政策を問う場合は、その大枠だけを分かり易く示せばそれでいいと思います。

今回、小泉さんが「郵政改革、是か非か」と問うたのは、その意味で非常に上手かった。
「小泉さんは、郵政以外の問題についても、きちんと説明すべきである」なんて意見もよく聞かれましたが、ぼくからすれば、その必要はないでしょう。

たとえばビジネスの場で、3分の持ち時間で行うプレゼンテーションで、提案を3つも4つも盛り込むようなやり方は、へたくそだ。
「いや、どれも重要なんです」と、それはそうかもしれないが、プレゼンテーションは、いかに伝えて相手を動かすかという勝負だ。
それを、自分で論点をぼかしてパワーを分散させて、なにやってんの?って話になります。

でも、こと選挙においては、そうやって単純化した「キャッチコピー選挙」のようなもので、果たしていいのかという意見はあるでしょう。
分かりやすい選挙、そんな小泉劇場に踊らされて、ああなんて衆愚政治なんでしょうと。

でも、ぼくらが選挙で選択するのは、たぶん政策ではない。
人を選択するのだと思う。
あるいは、「党」と置き換えてもいいですが。

自民党と民主党のマニフェストを比べて、「強いて言えば、こっちかなぁ」というレベルの話であるなら、それは決定打にはならない。
それよりもむしろ、「こいつなら信用できる」という評価のほうが強い。

今回小泉さんが勝ったのは、「郵政法案が通らなければ解散する」と言って本当に解散し、「造反議員は公認しない」と言って本当に公認しなかった、その“実績”が評価されたからだと思います。

逆に言えば、民主党が負けたのは、「そんなこと言ってるけど、お前ら本当にやれるのか?」という不信感があったからではないでしょうか。
その不信感の前では、いかにすばらしいマニフェストでも、支持を集めることは出来ない。

「民主党って、どうもいまいち任せきれないよなぁ」と多くの人が思っていたから、民主党は大敗したのだろうと思う。
そして、その評価は、わりと妥当なものにぼくは思えます。
その意味で、今回の結果を「衆愚政治」とは、ぼくは思わない。
国民はちゃんと見ていると言っていいんじゃないでしょうか。

もし、民主党がこれまでにきちんと存在感を示せていたなら、あるいは民主党が勝つ目もあったろうと思います。
でも、正直、ぐだぐだでしたやん。

選挙期間だけがんばったってダメなんですよ。
それ以前にがんばってないと。
今回の敗北を「小泉劇場にやられた」とか言っているようでは、ダメだなぁ。

一方で、今回の自民圧勝を怖がる必要もそれほどないとぼくは思います。
独裁政治が誕生してしまうんじゃないかなんて心配は、まぁ無用でしょう。
というのも、楽観的かもしれませんが、ぼくは「国民はちゃんと見ている」と思うからです。

むしろ、今回の選挙ではこれだけの数の無党派層が動いて、政治を大きく動かしたと言う、そのパワーのほうに希望を見出していいんじゃないか。
今回自民党に一票を投じた無党派層が、「この先何があっても小泉さんと、あるいは自民党と心中する覚悟です」なんてことが、あるはずもなく。
むしろ、下手をすれば、あっさりと見捨てる層ですよ。

そんな流動的な層が、これだけのパワーを示して見せた。
それはたとえば、同じことが民主党に起きれば、次回はまた一気に逆転できるってことですよ。

きちんと信念のある政治をして存在感を示していれば、コネとかしがらみとか利権に縛られない票が付いてくる。
そしてそれは、日本の政治を動かしちゃうくらいのパワーを持っている。

そう考えれば、なにも恐れることはない。
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by kude104 | 2005-09-12 23:59 | 時事・社会