世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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妖怪大戦争

というわけで観てきました『妖怪大戦争』

一言でいうなら、子供の頃に見た“子供向け夏休み松竹映画”って感じの、そのまんまな映画でした。
大人の視点で見ると、やっぱり子供だましな感は否めませんが、ぼくはまぁその「子供だまし」な感じをけっこう楽しんで観ることが出来ました。

面白いか面白くないかというと、まぁ、普通ですな。
大人が強いてみるほどの映画ではありませんが、駄作ってわけでもない。
子供にせがまれて観に来たお父さんお母さんでも、これならまぁ観られたわ、というくらいには大人も楽しめる映画と言っていいんじゃないでしょうか。

この映画。
とにかく、作っているほうが楽しんで作っているなぁという感じが、どこからともなくひしひしと伝わってきます。
喩えるなら、文化祭のノリで作られた映画とでも言おうか。
特に、脇役妖怪で出演している方々なんて、まんま文化祭のクラス劇に妖怪のコスプレして出演しちゃいました、みたいなノリなんじゃないだろうか。

それがなんともお祭り映画に相応しい楽しげな雰囲気を感じさせてくれる一方で、完成度という点では甘い作りにもなっているように思います。
計算よりも、ノリでつくっちゃった~って感じですね。

ただ、あっさり「子供映画」で片付けてしまうにはちょっともったいないというか、大人の視点で観ると、「ほほう、そう来るか」と興味深い点がいくつかある。

ひとつには、というか、最大のものが、『妖怪大戦争』とタイトルを冠しておきながら、「妖怪は戦わない」「戦争は良くない」というテーマを貫いているところ。
この点は立派だなぁと思いましたね。

「戦争は良くない」って、言うのは簡単ですよ。
でも、娯楽映画としては、妖怪が大戦争をしてくれたほうが絵的にもお話的にも盛り上がるってもんです。

基本的に、「悪い敵を主人公がやっつけに行く」というストーリーで、あの決着の付け方はすごい。
主人公が苦労の末に悪を打ち倒すというアクション娯楽ものの大原則と言ってもいいカタルシスを捨てるだなんて。

それが映画としての面白さにつながっているかというと疑問ですが、おそらく、映画としての面白さよりも、子供たちへのメッセージを優先したのだろうと思います。

他にも個人的に印象深かったのが、敵の非道な仕打ちに「あいつだけは許さない!」と対決を決意した主人公を、仲間の妖怪が悲しそうに見るシーン。

「憎しみ」や「復讐」は、妖怪からすると非常に人間的な“汚れた”行為であるとされているのですが、この瞬間のその妖怪の心境は、「ああ、やっぱりこの子も“人間”なのね」といったところでしょうか。

そして、主人公は、自分のそういった“人間性”に気付くことはない。
普通なら、「ぼくが間違っていた。憎しみからは何も生まれないんだね」とか気付かせるものを、この映画は気付かせないところがすごい。

とまぁ、部分部分では、かなり大人な脚本なんですが、全体としては子供だましな脚本なところが、良くも悪くも・・・って感じでしょうか。

それにしても、主人公の男の子を演じた神木隆之介くんは演技が上手いというか、「子役」というより「役者」って感じですね。
他の子役と絡んでいるシーンなんて、他の子役が可哀想なくらいでした。
いやはや、あっぱれ。
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by kude104 | 2005-09-01 23:59 | 映画