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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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専業主婦は生命力がなく、ブラブラしている

主婦は生命力なくブラブラ…配偶者控除廃止論の根拠(Yahoo!ニュース:ANNニュース)

配偶者控除廃止論の根拠として、「専業主婦は生命力がなく、ブラブラしている」「パラサイトワイフ(寄生する妻)」なんてことを言っちゃマズイでしょ、そりゃ。
むろん、前後の文脈をバッサリ切って、ここだけを意図的にピックアップした結果・・・ということかもしれませんが、それでも、そういう隙を与える発言は不用意以外のなにものでもない。

配偶者控除の廃止が必要かどうかという問題は、ここでは考えません。
ここでは仮に、「配偶者控除の廃止は必要」という立場に自分が立ったら?というシミュレーションで遊んでみたいと思います。

働く女性から見ると、配偶者控除が不公平に映るというのは、おそらく反論の少ないポイントだろうと思います。
ですから、働く女性を味方につけるような戦略が良いんじゃないでしょうか。

つまり、配偶者控除の廃止を、専業主婦の既得権益を奪うものであるかのようにプレゼンするのは、単に敵を増やすだけで巧くない。
そうではなくて、働く女性をバックアップするための政策ですよというアピールが望ましい。

それには、配偶者控除の廃止に、何かひとつふたつ働く女性をバックアップする政策を抱き合わせる必要がある。
ま、それくらいはやって当然って話でしょう。

で、「政府としては、女性の社会進出を積極的にバックアップしたいと考えています。そのための政策はこれです」と、まずはアメを見せたあと、「その財源は、配偶者控除の廃止分から賄います」とムチを見せるわけです。

ただ、ここで終わったんでは、まだそれなりの反発が予想されますから。

そこでさらに、「できれば働きたいと思っている専業主婦の割合」と「働きたくない専業主婦の割合」「働きたくない専業主婦のいる家庭の年収」といったデータを示します。
どういったデータになるか実際のものは分かりませんが、おそらく「なんだ、優遇する必要ないじゃん」って思わせるのに十分なデータが採れるんじゃないでしょうか。

さらにさらに、「配偶者控除の廃止で収入が減るとお考えかもしれませんが、いままで主婦だった方々が働くことで、むしろ家庭の収入は増えます」と強調することで、「増税で、家庭の負担が増える」という反論を封じます。
「収入が減るぅ~」という反対には、「働けば増えるよ」という真っ当なロジックで応じることで、「それがイヤだと言うのは、働きたくないだけじゃん」とダダっ子扱いすることができます。

最後に駄目押しで、「いままで女性を家庭に縛り付けていた古い社会制度が改まることで、女性の社会進出が促進され、社会と経済が活性化されます」といった大義名分を掲げます。
これでもう、それでも女性を家庭に置いておきたい人間は、古い人間であると言わんばかりになるでしょう。
配偶者控除の廃止を巡る問題が、見事に女性の社会進出の話に摩り替わっているという罠。

とまぁ、これだけ吹いたら、反対派もなかなか反論しづらくなるんじゃないでしょうか。
by kude104 | 2005-07-19 23:59 | 時事・社会