世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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ヤフーが文学賞創設

ヤフーが文学賞創設 募集・選考・出版、すべてネットで(asahi.com)

「募集・選考・出版、すべてネットで」というのは賭けですなぁ。
ぼくが思うに、小説を読むメディアとしては、現在やっぱり紙がベストでしょう。

寝転んで読める、電車の中で読める、何気なく手にとって読める(メディアの起動時間がゼロ)・・・といったお手軽さで、電子書籍は紙書籍に及ばない。
電子書籍の中でも、ケータイ向けコンテンツが健闘しているのは、このへんの手軽さゆえだと思う。

今後、紙メディアのお手軽さに匹敵する電子書籍用端末(こんなやつとか)が普及すれば状況も変わるでしょうけど、「いま、このタイミングで」と考えると、すべてネットで完結させるメリットは、話題性以外にあまりないように思えるのです。

強いて言えば、来たるべき未来のために、今からこの賞を育てておこうといったところでしょうか。

いや、実際に応募する立場に立つと、これって判断が難しいと思うんですよ。
ウェブ小説をインディーズ、紙書籍をメジャーとすれば、電子書籍って、メジャーレーベルが作ったインディーズレーベルみたいな感じ?
中途半端なんだよなぁ。

たぶん、電子書籍にしても紙書籍にしても同じ小説なら、紙書籍にしたほうがいいに決まっている。
そっちのほうが市場だって大きいですし。

そこを敢えて電子書籍にするなら、電子書籍というメディアで最大限のパフォーマンスを発揮する小説でなければ意味が無い。
電子書籍ならではの表現方法とか、電子書籍というメディアだから成立する・受け入れられる小説、みたいなものを。

でも、そこを狙おうにも、電子書籍のフォーマットや読者層が見えない。

たとえば、『ケータイ小説』と限定すれば、携帯電話の表示機能に最適化した小説という方向性が定まる。
でも、電子書籍ってだけでは、漠然としていて狙えない。
それこそ、パソコンで読む小説とケータイで読む小説は違って当然です。

読者層については、ヤフー主催の第1回文学賞って言われても、どういった作品の傾向が好まれるのかまるで分かんない。
それこそ、乱歩賞か直木賞か吉川英治文学賞か分からずに応募するようなものです。

でもまぁ、それだけに「なんでもあり」ってことで、名を売るチャンスではあるかもしれませんが。

それにしても。
こういった新人発掘努力の甲斐もあって、毎年毎年、新しい作家さんが次から次へと誕生しているわけですが。
一方で、じゃあ、古い作家さんはどうなっているんでしょう。

単純に考えればパイの奪い合いですから、新しい作家が加われば、そのぶん古い作家は消えることになる。
作家に定年はありませんから、実力者は長く留まることになり、そのぶん生存競争は非常に苛烈なものでしょう。

毎年毎年、新しい作家さんがデビューする分だけ、古い作家さんが筆を折っているのかと考えると、すごい世界だ。
消耗材、みたいな感じもなきにしもあらず。

そんな小説家の人々をぼくは応援しています。
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by kude104 | 2005-07-14 23:40 | PC&ネット