世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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「うむ、合格点」といった感じの『交渉人 真下正義』

昨日観ました『交渉人 真下正義』の感想です。

邦画というとどうしても小ぢんまりしたイメージか、安っぽいイメージ──つまり、マニアックかB級か、みたいなイメージ──がありますが、これはもう立派に大衆向けの娯楽映画として、恥ずかしくない出来栄えと言っていいでしょう。
それをまず素直に賞賛したい気持ちになる。

これがきちんとヒットして商業的に成功すれば、邦画の未来も明るくなりそうな・・・というより、これがコケるとせっかくここまで来たものが、また数年前の状況に戻ってしまいそうな不安さえ感じさせる、それくらい気合の入った作品です。

と、それはそれとして。
じゃあ、内容として面白いかどうかというと、まぁ普通かな。
つまらなくはないし、観て損したとも思わないだろうけど、「めっちゃ面白かった!」と興奮するところまでは行かない。
個人的には「うむ、合格点」といった感じ。

・・・ま、「面白かったねー」と大満足気なお客さんもけっこういらっしゃったので、世間一般の評価平均としては、ぼくの評価よりもう一段二段高そうな感じはします。

ぼくが個人的に「あと一歩」と思えた要素を挙げておくと。

最大のものは、主人公が真下であるという点。
「それを言っちゃあ、おしまいだよ」って話でもあるんですが、キャラクター設定として、真下は主人公向きではないなと感じます。

たとえば青島は熱血行動派で、非常に主人公向きです。
しかし、真下には青島のように自ら行動を起こすことで物語を動かして行くエネルギーがない。

本来なら、真下をクールで知的な切れ者──ふだんは頼りないけど、いざ仕事となると途端に頼れる男に変身する──といったキャラクターに持って行くべきだったろうと思うんだけど。
真下が犯人と高度な頭脳戦を繰り広げ、周りの人間をテキパキと動かし、一手一手犯人を追い詰めて行く──そんな姿に描かれていれば、かなり真下がカッコ良く映ったんじゃないだろうか。
そうすれば、観客はもっと真下に感情移入して、映画としても盛り上がったように思います。

つまり、言ってしまえば、真下の交渉人としての見せ場が弱いんで、真下が主人公として立っていないよなぁと。

また、他には。
序盤は文句のつけようのないほど非常によろしいんですが、中盤でダレるのが残念です。
中盤、「暴走する列車の恐怖」から別のものへと物語の焦点が移りますが、このあたりでパニックムービー的な盛り上がりがかなり弱まったように感じました。
個人的には、最後の最後まで「暴走する列車の恐怖」を軸に物語を組み立てたほうが面白くなったんじゃないかなぁと思います。

あとはまぁ個人的に木島のキャラが強すぎるとか、先日の列車脱線事故の記憶がまだ新しいときに、列車パニックものはやっぱりちょっとキツイよなぁとか、クリスマスの話をこの初夏に見せられてもなぁとか、雪乃さん老けたなぁとか。

そんなこんなありますが、とりあえず次回作『容疑者 室井慎次』も楽しみだよねと思える出来栄えということで、今回のスピンオフは大成功と言っていいんじゃないでしょうか。
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by kude104 | 2005-05-15 19:26 | 映画