世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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『無問題』って恋愛映画だったのか

昨日の深夜テレビでナインティナインの岡村隆史主演映画『無問題』を観ました。

どーせ、岡村隆史のコミカルアクションで見せるC級映画だろうと思いつつ、ま、それはそれなりに楽しめるかなーと思って観たわけですが、いやはや、悔しいかなヤラレタ。
これってば、恋愛映画じゃーん。

ある日突然カノジョにフラれた岡村隆史演じる主人公が、カノジョを追いかけて香港へ。
そこであれよあれよと香港映画のスタントマンとして活躍することになり・・・みたいな感じの導入で、これだとほら、誰がどう見たってアクションコメディ映画だと思うじゃない?

ところが、岡村隆史の部屋に、恋人を追いかけて中国から香港に密入国してきた女の子が転がり込んでくるところから、完全に恋愛映画になるんですよね。
しかも、けっこうシリアスというか直球。
ラブコメって感じでもない。

アクションコメディ映画らしい部分ってほんと初めと終わりくらいで、なんか、エロビデオを借りるときに普通のビデオでサンドイッチするかのようです。
セールス的に、見た目アクションコメディ映画にしないと売れないという意図が見え見え。
あるいは、全篇アクション映画にするほど予算がなかったのかなぁとも思う。
だって、岡村隆史の恋愛映画って言われても、そりゃ誰も観にいかんだろ。

でもね、これが思わぬことに、恋愛映画としてなかなか味わいがあるんですよ。
ぼくはほとんど恋愛ドラマを観ない人間なので、恋愛ドラマに対する閾値が低いのかも知れないけど、不覚にも引き込まれてしまいました。

描かれるのは「冴えない男のもどかしい恋」なんですが、恋愛ドラマに良くあるパターンとして、「冴えない男」とは言っても二枚目俳優が演じるもんだから、「そんなこと言ってるけど、ホントはお前モテるだろ」と思ってしまいます。

でも、岡村隆史が冴えない男を演じると、本当に冴えないんですよね。
主人公は、チビでサル顔で・・・と自分の容姿にコンプレックスを持っている設定なんですが、それってそのまま岡村隆史のドキュメンタリーじゃないの?というくらいに、なんか役と本人がシンクロしている。

加えて、岡村隆史の演技は言ってしまえば下手なんだけど、演技のぎこちなさが逆に、女性に上手く接することの出来ない冴えない男のぎこちなさを見事に表現している──と思えてしまう。
純粋に人助けをしたいという優しさと恋心と下心が入り混じって、でも結局「いいひと」でいてしまう男の切なさをリアルに演じているというか、素なのか、いずれにしてもしみじみと味わい深い。

お互い恋人を追いかけて香港に来てしまった者同士の共感と同情から始まる関係が、一緒に生活し、女の子の恋人を一緒に探すうちに、だんだんお互いに惹かれあって行く──と、このへんは恋愛モノの定番なんですが。
お互いに相手が恋人を追って香港に来たことを知っているので、「今はアナタのほうが好きです」とも言えず、「恋人なんて諦めて、ワタシと付き合いましょうよ」とも言えず。
このへんのもどかしさが、けっこう面白い。

それになにより、日本人と中国人なんで言葉が通じないって設定がいい。

ありがちなのは、「言葉が通じなくても気持ちは通じる」ってパターンでしょうけど、考えてみれば、言葉が通じたってなかなか気持ちは通じ合えないのに、そんなに上手くいくかぁ?って思ってしまいますよね。

ですから、言葉が通じないために会話がゼンゼン噛み合っていなくて、でも、お互いになんとなく会話が成り立っていると錯覚しているシーンとか、なかなか面白かったです。
また、岡村隆史が追いかけてきた元恋人に通訳を頼んで、二人がお互いの気持ちを話すシーンで、元恋人が想いあう二人に嫉妬して肝心な部分をわざと間違えて通訳し、その結果二人の気持ちが離れて行くシーンとか、切なくていいなぁ。

なんというか、そんなに入れ込んでしまった自分が恥ずかしくなるくらい、一般的にはC級映画なんですけど。
アクションコメディ映画だと思って観てしまった、そのイメージのギャップにヤラレタと思いたい。
でも・・・実にいい恋愛映画でした。
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by kude104 | 2005-04-03 13:25 | 映画