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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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音楽CDを聴く時間

「音楽は生活の一部、欠かせない」が7割(ITmedia ライフスタイル)

音楽CDが売れなくなった理由のひとつとして、「音楽CDを聴く時間がなくなったから」というのが挙げられるんじゃないかと、このところ考えています。

というのも、日常生活において音楽CDを聴く時間っていつだろう?と改めて考えてみると、いまひとつ見えてこない。
高校~大学くらいまではまだなんとなくイメージできますが、社会人になるともうピンと来ない。

上の記事にも、30代がもっとも音楽に接する時間が少ないとありますが、一般的な30代以上のサラリーマンをイメージして、1日に1時間以上音楽を聴いている生活ってイメージできます?

会社では、ふつう無理ですよね。
家では・・・どうでしょう。

結婚している場合は、難しいでしょう。
というのも、音楽ってけっこう個人的な楽しみだと思うわけで。
居間で家族と一緒に音楽を聴くって、あんまりしませんよね。
結婚して、家に自分だけの時間と空間を持っている人ってのはかなり稀でしょうから、この層は家で音楽を聴く機会はほとんどないと考えられます。

独身の場合は、なんとも言えませんが。
でも、大多数は会社から帰ると、テレビを観るんじゃないかなぁ。

音楽は何かをしながら聴くのが一般的だろうと思うわけですが、30代以上のサラリーマンって、何をしながら音楽を聴くんでしょう。
OLさんなら、ファッション誌を見ながら~みたいなイメージも浮かびますが。

そんなふうに考えていくと、一番しっくりくるのが通勤時間なんですが。
でも、ここの時間も、今じゃ携帯電話に奪われてしまったんじゃないかと思います。

もちろん、メールやネットなら音楽聴きながらでもできるから、それ自体は別にバッティングしない。
だから「着うた」とか「ケータイで音楽」みたいなのが、いま伸びているんでしょう、きっと。
バッティングしたのは音楽とケータイじゃなくて、「携帯電話とCDプレイヤー、ふたつも持ち運びたくねぇ」ってことなんじゃないでしょうか。
携帯電話とCDプレイヤー、どっちを持ち歩く?って話になれば、そりゃ携帯電話が勝つに決まってます。

先ほど、家で音楽を聴くってところで敢えてスルーしたんですが、30代以上のサラリーマンがこれをしながら音楽を聴くだろうというのが、ひとつ思い浮かびます。
それは、ネットですね。
あるいは、パソコンと言ってもいいけど。

パソコンならCD聴けるじゃないってことですが、むしろ、パソコンならダイレクトに音楽データで聴くほうが便利です。
それが違法コピーとの親和性を高めているのもたしかですが、昨今の「PCでの音楽鑑賞を制限しよう」という動きは、ぼくには音楽に接してもらえる数少ない機会を自ら潰しているように思えます。

音楽CDを聴く時間っていつだろう?と考えれば考えるほど、音楽はデジタルデータにならざるを得ないのではないかと思えてきます。
CDのままでは、どんどん「聴いてもらえる時間」を他に奪われて行くことになるのではないか。

「音楽CDを売って行こう!」というときに、音楽CDをいつどのように聴いてもらうかといったあたりの話って、あんまり聞きません。
値段とか作品性とか違法コピーとかそういう話以前に、実は音楽をめぐるライフスタイルが変わってしまっていて、音楽CDを聴く時間がなくなっているとしたら、そりゃ売れねーよなぁと思うわけで。
by kude104 | 2005-02-14 22:40