世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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辛口 Mr.インクレディブル

引き続き今日は『Mr.インクレディブル』について。

さすがはPixerの出来映えながら、ぼくとしては「よくできた良作」といった印象で、残念ながら「傑作!」とまでは行きませんでした。
完成度や安定感といった点では『カンフーハッスル』よりダンゼン上なんですが、まぁこのへんはもう好みの問題なんで。

『Mr.~』の素晴らしさについては、おそらくあちこちで語られているでしょうから、ここではぼくがイマイチに思えたポイントを挙げてみたいと思います。

内容としては、ヒーロー活動を禁じられ、普通の市民としての生活を強いられていたヒーロー一家が、ひょんなことから悪の陰謀に巻き込まれ、家族一丸スーパーパワーで敵をやっつけ大団円、といった感じ。

さて、この映画、ヒーロー活動を禁じられ、普通の市民としての生活を強いられる主人公たちのエピソードを楽しめるかどうかで、評価が別れるんじゃないでしょうか。
ぼくは正直、この部分で少々退屈してしまいました。

というのも、基本的にこの部分で描かれるのは、活躍したいのにできない主人公の鬱屈です。
同じような鬱屈を抱えるサラリーマンなどは、主人公に共感して観られるんだろうなーと思いますが、ぼくはそのへんあんまりピンと来ないですから。

では、そんな主人公の姿を見て応援したくなるかというと、こちらもイマイチ。
というのもこの主人公、自分の境遇に鬱屈しているだけで、この境遇で頑張ろうとか幸せになろうと努力する姿勢が見られません。
不本意な境遇にも前向きに頑張ろうとする姿ならば、こちらとしても思わず気持ちが入ってしまうわけですが、この主人公はすでに頑張りを投げてしまっている状態ですから。

となると、残るはスーパーヒーローが普通の人間として生活することの面白さに期待するわけですが、こちらもまぁ普通レベルですね。
いちおうそれなりに能力を隠して生活できていますから、たとえば変身ヒーローものによくある「正体がバレそうになってドキドキ」みたいな面白さがありません。

・・・とまぁ、この部分がぼくとしてはイマイチだったんですが、でも、ここでの抑圧が効いているからこそ、後半、思う存分スーパーパワーを使って敵をやっつるシーンが盛り上がるのはたしかです。
そこは本当に、文句なしに楽しめました。

それともうひとつ。
個人的にいまいちスッキリしないところとして、なーんか最後に「家族愛」で上手く誤魔化されたような気分なんですよね。

けっきょく、スーパーヒーロー大活躍でめでたしめでたしで終わるんですが、もともとスーパーヒーローの活動が禁止されるに至った背景みたいなものは、なにも解決していませんし。
鬱屈していたお父さんにしても、家族の為にすっぱりスーパーヒーローの未練を断ち切るというオチの付け方なら分かるんですけど、スーパーヒーローに戻れちゃったですからね。

なんとなく、「活動を禁じられたスーパーヒーロー」というプロットと「家族愛」というテーマとがうまく結びついていないような印象を受けたんですが、これについても、家族持ちならまた受け止め方も違ってくるのかもしれません。

個人的には、これ、インクレディブルじゃなくて、奥さんのほうを主人公に据えたほうが面白くなったんじゃないかなーと思います。
彼女は、普通の人間としての生活も前向きに生きていますし、いざ家族の危機となると果敢にスーパーヒーローとして戦いますし、能力も変幻自在で面白いですし。
正直、いちばん主人公に相応しい資質をお持ちです。

とまぁ、これだけイマイチな感想を書いても、総合としては楽しめる映画だというところがスゴイっちゃあスゴイ。
『カンフーハッスル』は観る人を選ぶけど、こっちは誰が観てもとりあえず最低限楽しめるんじゃないでしょうか。
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by kude104 | 2005-02-03 19:24 | 映画