無料と有料
2010年 03月 07日
グーグルの存在する世界にて (内田樹の研究室)
ぼく個人としては、あるいは逆の目が出るのではないかと思ってる。
テクノロジーが、デジタルコンテンツそのものに対して容易に課金できる方向に進化すれば、デジタルコンテンツに課金するビジネスモデルがバイプロダクツで小銭を稼ぐビジネスモデルを駆逐するだろう。
お金を儲けたいという欲求と、自分の著作物に対して何らかの権利を有していたいという欲求は、わりと一般的で強力なものであろうと思う。
特に、コンテンツでビジネスしましょうという人たちにとっては、これが無ければ始まらない。
ならば、こうした欲求をより満たす方向にテクノロジーを進化させようという流れも、当然あるわけで。
iTunesで音楽データを購入する人がいるように、妥当な値段で簡単にそれを購入・利用できるなら、従来的な著作権ビジネスも十分成立するように思う。
今はまだ、「妥当な値段で簡単に」というところが不十分であるために、無料コンテンツに遅れを取っているだけで。
JASRACうんぬんというのは、個人的には商売のやり方がヘタというレベルの話であると思っている。
同様に、コンテンツを無料にしてうんぬんという話も、商売のやり方の話であろう。
著作権が絡むと、商売の話がどうも面倒くさい話になってくる気がする。
いずれにしても、「コンテンツを無料にするとこんないいことがあります」という話なら夢があっていいのだけど、「コンテンツは無料にするしかない」という話になると悲壮感漂ってよろしくない。
「無料にもできる」というのと、「無料にしかできない」というのとでは、大きな違いだ。
なので、テクノロジーの進化としては、「妥当な値段で簡単にコンテンツを購入できます」という世界を夢見る方が健全でいいかなーと思っている。
だいたい、グーグルとて、自身のコアとなる情報や技術はがっちりガードしているわけで。
どこの世界も、本業を無料化してはビジネスは成り立たない。
見ようによっては、自分の本業を成り立たせるために、他人の本業を無料化するという戦争を仕掛けていると言えなくもないよね。
「グーグルがすでに存在する世界」においては「デジタル・コンテンツに課金する」ビジネスモデルは「デジタル・コンテンツそのものには課金せず、無料コンテンツが簡単な操作で簡単にダウンロードできるシステムがデファクト・スタンダードになった結果たまたま生じるバイプロダクツで小銭を稼ぐ」ビジネスモデルに必ずや駆逐される。
ぼく個人としては、あるいは逆の目が出るのではないかと思ってる。
テクノロジーが、デジタルコンテンツそのものに対して容易に課金できる方向に進化すれば、デジタルコンテンツに課金するビジネスモデルがバイプロダクツで小銭を稼ぐビジネスモデルを駆逐するだろう。
お金を儲けたいという欲求と、自分の著作物に対して何らかの権利を有していたいという欲求は、わりと一般的で強力なものであろうと思う。
特に、コンテンツでビジネスしましょうという人たちにとっては、これが無ければ始まらない。
ならば、こうした欲求をより満たす方向にテクノロジーを進化させようという流れも、当然あるわけで。
iTunesで音楽データを購入する人がいるように、妥当な値段で簡単にそれを購入・利用できるなら、従来的な著作権ビジネスも十分成立するように思う。
今はまだ、「妥当な値段で簡単に」というところが不十分であるために、無料コンテンツに遅れを取っているだけで。
JASRACうんぬんというのは、個人的には商売のやり方がヘタというレベルの話であると思っている。
同様に、コンテンツを無料にしてうんぬんという話も、商売のやり方の話であろう。
著作権が絡むと、商売の話がどうも面倒くさい話になってくる気がする。
いずれにしても、「コンテンツを無料にするとこんないいことがあります」という話なら夢があっていいのだけど、「コンテンツは無料にするしかない」という話になると悲壮感漂ってよろしくない。
「無料にもできる」というのと、「無料にしかできない」というのとでは、大きな違いだ。
なので、テクノロジーの進化としては、「妥当な値段で簡単にコンテンツを購入できます」という世界を夢見る方が健全でいいかなーと思っている。
だいたい、グーグルとて、自身のコアとなる情報や技術はがっちりガードしているわけで。
どこの世界も、本業を無料化してはビジネスは成り立たない。
見ようによっては、自分の本業を成り立たせるために、他人の本業を無料化するという戦争を仕掛けていると言えなくもないよね。
by kude104
| 2010-03-07 16:39
| PC&ネット