世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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ハウルのまだ動く城

『ハウル』は作品そのものよりも、それを観て「自分はどう思ったか」「他人はどう思っているか」を楽しむ映画かもしれません。
話題性があって賛否両論な作品ですので、何かひとこと言いたくなる。
・・・これって、作者の思うツボってことでしょうか?

基本的にぼくは、物語がきちんと展開して閉じれば、それで良しとします。
ですから、周辺にある "謎" については、べつにどうでもいい。
作品の中で解決しない "謎" は "フレイバー(風味付け)" と考えていますので、それをもって「奥が深い!」と賞賛するつもりもなければ、逆に「意味が分からない!」と批判するつもりもありません。

ぼくが批判したくなるのは、それを "謎" のまま放置したら、物語がきちんと展開して閉じないじゃないかという場合です。
逆に賞賛するのは、物語がきちんと展開して閉じた上で、その展開、閉じ方、"フレイバー" に味があるものです。


さて、コメント欄で教えてもらったKinetic Visionさんの感想を拝見して、それを踏まえて昨日の追加をあと少しばかり。

戦争についての感想は、ほぼ同じです。
他で「戦争を安易に扱っている」とか「主人公たちが戦争を避けて通ろうとするところがイヤだ」とかいう感想も目にしますが、一市民(ソフィー)から見た戦争を描くなら、あれで十分成立していると思います。

ただひとつだけ。
サリマンの最後のセリフが上手く機能していない。
あれはやっぱりどう考えても唐突(あれに至る伏線が上手く張られていない)で、無理矢理ハッピーエンドにしたとしか思えませんでした。
あれをもうちょっとどうにかすれば、戦争について不満を感じる人も少なくなっただろうと思います。

「ハウルの城」についての感想も、ほぼ同意。
あれが「城」として機能していないことは、やはり気になるといえば気になりますが、あれって実体としては「ハウルの動く家」でしょうね。

「城」という単語が兵器としてのイメージを与えるから、「あの城が戦場を縦横無尽に駆け巡るシーンがあれば、映像的に面白かったろうに」という残念感が沸きますが、「家」なんだとすればそういうわけにも行きませんから、あれはあれで良いでしょう。

「家」に関連して言えば、『ハウル』はいちおう "ラブストーリー" と言えるだろうけど、でも、「恋する男女の心の機微」みたいなものはほとんど描かれていない。
なので、あれを普通のラブストーリーだと思って観ると、物足りないでしょうね、きっと。

ソフィーのハウルへの感情は物語上は "恋" なんだろうけど、描きたかったのは "家族愛" なんだろうと思います。
だって、初めからマルクルなどを含めた共同生活が始まって、あれはもうどう見ても「家族」の形態だもんね。

それでも『ハウル』が "ラブストーリー" なのは、偏に、ソフィーがハウルのためにあれこれする動機がハウルに対する恋心によるものだから。
なのに、「恋する男女の心の機微」が描かれていないので、途中でダレるんじゃないかと思います。


・・・と、今回もまた否定気味ですが、べつに、それほど低く見ているわけでもありません。
否定したところ以外は肯定しているわけですから。
ま、観て損はないと思います。
DVDを買う気には、ぼくはなりませんけど。

といったところで、『ハウル』の感想はおしまい。
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by kude104 | 2004-12-02 19:21 | 映画