世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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サヨナラLingr

LingrとRejawサービス終了のお知らせ:江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance - CNET Japan
Lingrの失敗から学べることはもっとあるはず - Keep Crazy;shi3zの日記

Lingrがサービスを終了するということで。
LingrのAPIを使って、恥ずかしながら"LingrBBS"というサービスを作ったぼくとしても、感謝するとともに、なにか一言述べておきたいと思います。

ちなみに、「そうか、Lingr終わっちゃったのか」と、さきほどLingrBBSを閉じたのだけれど、よく読むとまだ今月いっぱいは稼働しているのですね。
ちょっと勇み足で早く閉じてしまいました。
もし不都合出た人がいらっしゃいましたらすみません。


さて。
とりあえずLingrについてご存じない方のために簡単に説明すると、ブラウザ上で行うテキストベースのチャットサービスといったところでしょうか。
旧来のブラウザチャットはサーバに対して非常に高負荷だったものを、Cometという技術を使って劇的に改善したところが大きな特徴でした。

今回、「なぜLingrは成功しなかったのか」という点について、ぼくなりに考えてみたいと思います。

江島さんご本人は人件費コストをひとつの理由として挙げていらっしゃいますが、他の方も指摘していらっしゃるように、「それはそれとして、最大の理由は利用者が伸びなかったからでは?」という気はします。
Lingrから「技術的優位性」を取っ払って単純にネットサービスとして見た場合、「チャットサービス」としての勝負になろうかと思います。
でも、チャットサービス自体に目新しさがあるわけではないというか、それだけで人々が飛びつくものではなかろうという気はしますよね。

Lingrの一番の優位性はと言えば、Cometを活用したサーバ側の技術ではないかと思います。
しかし、これは言わば裏方の技術なので、これによって利用者を集めるというふうには使えません。
ならば。
Lingrの売りがサーバ側の技術にあるのなら、それを商売にするという手はなかったのでしょうか。

たとえば企業のお客様サポートにチャットシステムを活用するとか。
たとえばFlashゲームのようなもので、チャットシステムをベースにしたユーザ対戦システムを構築するとか。

Lingrというチャットサービスを売るのではなく、Lingrのチャットシステム技術を売るという戦略ですね。
オーダーメイドで売るもよし、レンタルサーバのような感じでホスティングするもよし。

まぁ、そうした需要が本当にあるかどうかは分かりませんが、チャットサービスそのものを商品にするよりはビジネスになりそうな気がします。
安価なリアルタイムコミュニケーションシステムへの需要というのは、企業側には、掘り起こせばありそうな気がするのだけど。

そっちで稼げれば、Lingrというチャットサービス自体は、技術を売るための言わばサンプルというかプレゼンとして運用しておけばよいので。


今回改めてLingrをリリースされた時のエントリー(Lingr(リンガー)をリリースしました:江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance - CNET Japan)を読み返してみましたが、その中で江島さんは「ウェブはリアルタイムへと向かう」という未来像を思い描いていらっしゃいます。
ぼくも、その未来像は今でも十分「あり」だと思うのですが、その第一歩としてチャットを選んだのは戦略ミスだったのではないかと──まぁ今になって思います。

「妄想レベルで言えば──」として語っていらっしゃる、新しくてわくわくするようなサービスのアイデア。
それを第一歩目に持ってくるべきだったんじゃないだろうか。

「まずはチャットから」という現実的なところから始めるのではなく、第一歩目こそ全力で、この一撃で世界を変えるんだ!というくらいのつもりで行くべきなのだと、それをぼく自身の教訓として心にメモっておこうと思います。

なにはともあれ、Lingr、お疲れさまでした。
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by kude104 | 2009-05-07 18:20 | PC&ネット