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世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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テレビ局は面白い番組を作ることが仕事じゃない

ABlog テレビって面白い!!!       ただし20年前の

たぶんだけど、テレビ局は面白い番組を作ることが仕事じゃない。
視聴率が稼げる番組を作ることが仕事なんだ。
なぜなら、テレビ局のお客様はスポンサーだから。

スポンサーがお金を出すか出さないかの基準は番組の面白さじゃない。
どれだけの宣伝効果が見込めるかだ。
だから、面白い番組を作ることは視聴率を上げるための手段であって目的じゃない。

昔の番組が視聴率を気にせずにやれたのは、昔はテレビという媒体そのものの広告価値が高かったからじゃないかと思う。
スポンサーになりたい企業など、いくらでもいた時代だろう。
言うなれば、客のほうを向いて商売しなくても売れる時代だったというわけだ。

なぜテレビ番組は視聴率という「その番組の全体的な価値を計るにはあまりにも情報量の少ない数字」で測られるのか。
おそらく、ひとつには先ほど言ったように、昔はテレビ自体の広告価値が高かったので、その程度の情報量で充分だったのだろう。
でも今、視聴率の有効性はかなり薄れた。

じゃあ、視聴率に代わる新たな指標を導入しましょうとなると、困るのはおそらくテレビ局だろう。
スポンサーが欲しい指標は、番組の実際の広告効果を測る数値だ。
でも、そんなものは容易に計測できないし、仮にできたとしたても、下手をしたら「テレビには思ったほど広告効果はない」という結果が出て、自分で自分の首を絞めかねない。

視聴率の代わりに、たとえば「視聴満足度」のようなものを導入したとしても、それが広告効果とどう結びつくのかを説明しなければ、スポンサーにとって意味がない。
でも、「視聴満足度がこれくらいのとき、広告効果はこれくらいになる」というのを示そうものなら、先ほどと同様、下手をしたら「テレビには思ったほど広告効果はない」という結果が出て、自分で自分の首を絞めかねない。

だからたぶん、テレビ局側は動けない。
泥舟と知りつつ、視聴率に乗っかっていくしかないのだろう。

幸か不幸か、テレビの広告収入はどんどん下がっているみたいだから、いずれそのうち視聴率を気にして番組を作ったところでペイできない状況になるかもしれない。
そうなれば、ペイ・パー・ビューやパッケージ販売など、番組をコンテンツとして販売して収益化を測らなければならなくなるだろうから、そこでようやく「視聴者のほうを向いた面白い番組作り」ができるかもしれない。

あるいは、地方の地元ケーブルテレビのような番組ばかりになっちゃうかもしれないけど。
by kude104 | 2009-03-06 22:26 | テレビ