世の中の物事についてあれこれ考えるkudeの日記


by kude104
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「動くマンガ」にクリックは要るのか?

たけくまメモ : WEBマンガの新展開「HACK TO THE BRAIN」で紹介されていたWEBマンガ「HACK TO THE BRAIN」を鑑賞しての感想です。

個人的には、こうしたいわゆる「動くマンガ」は、試みとしてとても興味深いのですが、現段階ではまだマンガとアニメの「悪いとこどり」な印象を持ってしまいます。

紙のマンガだと自分のペースでぱぱっと読み進められるのに、こうした動くマンガだと、いちいちコマごとの演出が終わるのを待たなければいけないのがうっとうしい。
ただのせっかちというだけではなくて、マンガを読んでいて面白くって熱中してくると、読者は知らず知らずにコマを読み進めるスピードが速くなると思うのですが、それにブレーキをかけられると不快ですよね。
あるいは、じっくり味わいたいコマはゆっくり読んだりもするでしょう。
動くマンガは、こうした紙マンガが持つ「コマを読むスピードの調整機能」を読者から奪ってしまいます。

一方、自分のペースで進められないということではアニメも同じですが、アニメの場合、一旦再生したらあとはアニメの進行に身をゆだねてしまえばいい。
対して、動くマンガの場合は、ちょっと進むたびにいちいちクリックしなければならないのが面倒くさい。
1分ごとに停止して、再生ボタンを押さなければならないアニメを見せられている気分です。
これもただの面倒くさがりというだけではなくて、アニメでも映画でも、盛り上がってきたところで停止して「再生ボタンを押してください」なんてことになったら、せっかくの没入感が醒めてしまいますよね。

なので。
とりあえず、ぼくが動くマンガを作るとしたら、まずはクリックの手間を省く方向で考えてみるかな。
「なぜ動くマンガは一定間隔で再生を停止し、読者のクリックを待たなければいけないのか」を考えてみると、

1.再生スピードが早すぎてセリフが読めない(あるいは絵が把握できない)読者のための配慮。
2.ページ(画面)がコマでいっぱいになったので、クリアしてまっさらなページに戻すため。
3.紙マンガのページまたぎ演出(振りのコマでページを終わり、次のページにどんと印象的なコマを置く、とか)を表現するため。

といった理由からでしょうか。

2については、動くマンガには紙マンガで言うところの「ページ」の概念が要らないのだから、「ページがコマでいっぱになる」という発想が縛られている。
すべてのコマが収まるような巨大なページをスクロールしつつコマを置いていくという方法や、「HACK TO THE BRAIN」の作者さんの「空間的なマンガ」を使って、古いコマは順に遠ざかって消えていくといった方法を試してみるのはどうだろう。

3の「ページまたぎ演出」については、動くマンガにはページの概念がないと割り切って、諦めてはどうだろう。
その代わりに、動くマンガならではの演出方法を探して磨くことが、紙マンガではなく動くマンガにしかできない表現を生み出すことにも繋がります。

問題は1です。
原則としては、映画の字幕のように、無理なく読めるセリフ(無理なく理解できる絵作り)の研究が必要になるだろうと思います。
あるいは、考え方を変えて、セリフは声優使って音声で読み上げても良いのではないかとも思います。
動くマンガとはいえマンガだから、セリフに音声を使ってはいけないなんてことはないでしょうから。
まぁ、制作コストが上がるのが悩ましいところですが。

もしくは、クリックで再生するのではなく、クリックで停止するという発想はどうか。
つまり、スピードに付いてこられない読者のために一定間隔で停止して待つのではなく、基本最初から最後までノンストップで再生するのだけど、クリックすると再生を一旦停止、もう一度クリックすると停止を解除するという仕組みですね(クリックしている間中停止のほうが良いかも)。

さらに言えば、どうせなら再生スピードを可変にするという手もある。
プログラミングが多少高度になりますが、再生スピードをパラメータにして、それを読者が自分好みに調節できるようにすると良いのではないかな。
画面の下部にでもマウスカーソルを動かすとコントローラが表示されて、再生スピードの調整ができると。
-10~0~10で調整して、マイナス値は巻き戻し、0は停止、プラス値が大きくなるほど再生スピードが速くなる、みたいな。

クリックをなくし、ノンストップ再生にすると、概念としては「マンガを動かす」というのではなく「アニメにマンガ的手法を取り入れる」ということになるでしょうけど。
──ああ、そうか。
「なぜクリックが必要か」の理由その4は、「ノンストップだとアニメになるから」かもしれない。
でも、ぼくとしては、そちらのほうが形になるような気がします。

クリックを入れるなら、インタラクティブコミックな方向性に行くべきだろうと思いますが、どうでしょうねぇ。
ノベルゲームの世界でも、選択肢がなくなる方向に進化していますしねぇ。
とりあえず、クリックを入れるなら毎コマごと、もしくは毎セリフごとくらいにクリックさせるほうが、いっそクリックするという行為自体に何かしらのリズムというか快感というか意味が発生して良いかもしれない。

中途半端が一番良くないですよね。
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by kude104 | 2009-02-14 23:59 | PC&ネット